ファンタジストデータベース
古今東西の物語作品の台帳です。作品の事実情報(作者・年・国・媒体)と、 その作品が使っている物語の型(辞典)へのひも付けを持ちます。 現在44作品。確かな事実だけを載せ、少しずつ増やしていきます。
媒体別
- 小説22
- 漫画12
- 映画6
- アニメ4
世紀別
作品一覧(年代順)
- 1008小説日本
源氏物語
紫式部
平安中期の宮廷を舞台に、光源氏の恋愛と栄華、そしてその子孫の世代までを描く長編物語。五十四帖にわたる構成で人物の内面と時間の推移を丹念に追い、世界最古級の長編小説の一つとして位置づけられている。
- 1240小説日本
平家物語
作者未詳
平氏一門の栄華と滅亡を、源平の争乱を軸に描く軍記物語。琵琶法師の語りによって広まり、無常観を基調とする語り口は日本の物語の感性に深い影響を残した。
- 1597小説イギリス
ロミオとジュリエット
ウィリアム・シェイクスピア
敵対する二つの名家に生まれた若い恋人たちが、憎悪の連鎖の中で急速に惹かれ合い、破局へ向かっていく悲劇。恋愛悲劇の原型として、演劇・小説・映画に数え切れない翻案を生み出してきた。
- 1605–1615小説スペイン
ドン・キホーテ
ミゲル・デ・セルバンテス
騎士道物語を読みすぎて自らを遍歴の騎士と思い込んだ郷士が、従者サンチョ・パンサを連れて旅に出る長編。虚構と現実のずれを主題化した構成から、近代小説の出発点としてしばしば挙げられる。
- 1813小説イギリス
高慢と偏見
ジェーン・オースティン
地方の中流家庭の次女エリザベスと、富裕だが高慢に見える紳士ダーシーが、誤解と偏見を解きほぐしながら互いを見直していく長編。結婚と階級をめぐる社会観察と恋愛小説を結合した古典である。
- 1818小説イギリス
フランケンシュタイン
メアリー・シェリー
生命の創造に成功した科学者ヴィクター・フランケンシュタインと、彼に造られながら見捨てられた存在との相克を描く長編。科学の倫理を問う物語の原型であり、SFの先駆としても位置づけられる。
- 1844–1846小説フランス
モンテ・クリスト伯
アレクサンドル・デュマ
婚礼の日に無実の罪で投獄された船乗りエドモン・ダンテスが、脱獄と巨万の富を経て別人として社会に戻り、自分を陥れた者たちへの復讐を進めていく長編。復讐譚の型を完成させた新聞連載小説の代表作。
- 1862小説フランス
レ・ミゼラブル
ヴィクトル・ユゴー
一片のパンを盗んで長い徒刑を科されたジャン・ヴァルジャンが、出所後に別人として生き直し、孤児コゼットを育てながら執拗な追跡者と対峙していく長編。19世紀フランス社会の全体を描き込んだ大河小説の代表作。
- 1866小説ロシア
罪と罰
フョードル・ドストエフスキー
貧困の中で独自の理論を組み立てた元学生ラスコーリニコフが、金貸しの老女を殺害し、その後の意識の分裂と人々との対話の中で崩れていく過程を描く長編。心理小説と思想小説を結合した近代文学の代表作。
- 1891–1892小説イギリス
シャーロック・ホームズの冒険
アーサー・コナン・ドイル
私立探偵シャーロック・ホームズと医師ワトソンが、持ち込まれるさまざまな謎を解いていく連作短編集。雑誌連載で絶大な人気を確立し、探偵小説という形式を大衆的な物語の型として定着させた。
- 1905–1906小説日本
吾輩は猫である
夏目漱石
名前のない猫の視点から、飼い主の中学教師とその周囲に集う人々の暮らしと会話を眺めて綴る長編。人間社会を外側から観察する語りの仕掛けを備え、日本の近代小説の出発点の一つとなった。
- 1914小説日本
こころ
夏目漱石
「先生」と呼ばれる人物と学生の交流を描く前半と、先生の過去を明かす長い手紙の後半からなる長編。友情と恋のあいだで生じた罪の意識を抱え続ける人間を描き、日本近代文学の代表作の一つに数えられる。
- 1915小説オーストリア=ハンガリー(現チェコ)
変身
フランツ・カフカ
ある朝、巨大な虫に変わってしまった外交販売員グレゴール・ザムザと、その家族の変化を描く中編。変身の理由を一切説明しない語り口が特徴で、不条理文学の代表作として世界的に読まれている。
- 1915小説日本
羅生門
芥川龍之介
荒廃した平安京の羅生門を舞台に、職を失った下人が生きるための悪を選び取るまでの心の動きを描く短編。古典説話を近代的な心理劇として書き直す方法を示した、芥川龍之介の初期代表作である。
- 1934小説日本
銀河鉄道の夜
宮沢賢治
孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラとともに銀河を走る夜行列車に乗り、さまざまな乗客と出会いながら本当の幸いとは何かを考える幻想物語。作者の没後に刊行され、日本の幻想文学の代表作となった。
- 1935–1948小説日本
雪国
川端康成
雪深い温泉町を訪れる男と、そこで生きる芸者との関わりを、徒労と知りつつ注がれる情愛とともに描く長編。断章を磨き上げて積み重ねる書き方で、日本的な抒情を長編小説の形式に定着させた作品とされる。
- 1942小説日本
山月記
中島敦
詩人としての名を求めながら果たせず、虎に姿を変えてしまった男が、旧友に自らの半生と心情を語る短編。中国の古典に取材し、自尊心と羞恥をめぐる寓話として教科書でも長く読み継がれている。
- 1948小説日本
人間失格
太宰治
他人との関わり方が分からず、道化を演じることでしか人前に立てない男の生涯を、本人の手記という形式で追う長編。自己疎外を描く小説の代表として、発表から長い年月を経ても読み継がれている。
- 1952小説アメリカ
老人と海
アーネスト・ヘミングウェイ
長く不漁の続く老漁師サンチャゴが、沖合で巨大なカジキと数日にわたって闘う姿を描く中編。切り詰めた文体で人間の尊厳を描き、ヘミングウェイ後期の代表作として世界中で読まれている。
- 1952–1968漫画日本
鉄腕アトム
手塚治虫
科学省長官が事故で失った息子の代わりに造ったロボットの少年アトムが、人間とロボットの間で揺れながら悪や差別と向き合う。戦後日本のストーリーマンガとロボットSFの原点的存在であり、後のマンガ・アニメに巨大な影響を与えた。
- 1954漫画日本
火の鳥
手塚治虫
その生き血を飲めば不死になるという伝説の鳥・火の鳥をめぐり、古代から未来までの各時代を舞台に、生と死、輪廻を描き続けた連作。手塚治虫がライフワークとして生涯にわたり描き継ぎ、未完のまま残されたマンガ史上屈指の大作。
- 1954–1955小説イギリス
指輪物語
J・R・R・トールキン
強大な力を宿す一つの指輪を滅ぼすため、ホビットのフロドと仲間たちが広大な世界を旅する長編。固有の言語や歴史を備えた架空世界を構築し、現代ファンタジーの土台を築いた作品として位置づけられる。
- 1956小説日本
金閣寺
三島由紀夫
吃音に悩む青年僧が、美の象徴である金閣に魅せられ、やがてそれを焼くに至るまでの内面を一人称で追う長編。実際に起きた事件に取材しながら、美と生の対立を問う観念小説として知られる。
- 1967小説コロンビア
百年の孤独
ガブリエル・ガルシア=マルケス
架空の村マコンドを開いたブエンディア家の、百年にわたる興亡を描く長編。幻想と現実が地続きの語りで一族の年代記を編み、魔術的リアリズムの代表作として20世紀後半の世界文学に決定的な影響を与えた。
- 1968–1973漫画日本
あしたのジョー
高森朝雄(原作)・ちばてつや(作画)
ドヤ街に流れ着いた少年・矢吹丈が、老トレーナー丹下段平と出会いボクシングに人生を燃やしていく。宿命のライバルとの闘いと、燃え尽きるまで闘い抜く生き様を描き、スポーツマンガの金字塔として時代の象徴にもなった。
- 1972–1973漫画日本
ベルサイユのばら
池田理代子
フランス革命前夜のベルサイユを舞台に、男装の麗人として育てられた近衛士官オスカルと王妃マリー・アントワネットの運命を描く歴史ロマン。史実と創作人物を交錯させ、少女マンガに本格的な歴史大河の型を持ち込んだ記念碑的作品。
- 1984–1995漫画日本
ドラゴンボール
鳥山明
七つ集めると願いが叶うドラゴンボールを探す冒険から始まり、孫悟空が強敵との闘いを通じて成長していく物語。冒険活劇からバトルマンガへと発展しながら世界中で読まれ、少年マンガの世界的な普及を牽引した代表作。
- 1984映画日本
風の谷のナウシカ
宮崎駿
文明崩壊後、有毒の森・腐海に覆われた世界で、辺境の国の族長の娘ナウシカが人と自然の争いの中で共存の道を探る長編アニメーション映画。宮崎駿の名を広く知らしめ、スタジオジブリ設立の直接の契機となった作品。
- 1986漫画日本
ちびまる子ちゃん
さくらももこ
昭和四十年代の静岡・清水を舞台に、小学三年生のまる子と家族や級友たちの日常を、作者自身の少女時代をもとにユーモラスに描くエッセイ風マンガ。テレビアニメ化により国民的作品となり、日常マンガの代表格として定着した。
- 1988映画日本
となりのトトロ
宮崎駿
母の療養のため田舎へ引っ越してきた姉妹サツキとメイが、森に棲む不思議な生きものトトロと出会う物語。劇的な事件よりも子どもの目に映る日常と自然の質感を丁寧に描き、世代を超えて愛されるアニメーション映画となった。
- 1990–1996漫画日本
スラムダンク
井上雄彦
バスケットボール初心者の不良少年・桜木花道が湘北高校バスケ部に入り、仲間やライバルと共に全国の舞台を目指す青春スポーツマンガ。試合描写の迫力と人物造形の厚みで、バスケットボール人気を大きく押し上げた。
- 1995–1996アニメ日本
新世紀エヴァンゲリオン
庵野秀明
謎の敵・使徒と戦うため、十四歳の少年少女が人型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗ることを強いられる物語。ロボットアニメの型を借りながら登場人物の内面へ深く踏み込み、放送後に社会的な議論を巻き起こしたテレビアニメ史の画期。
- 1997映画日本
もののけ姫
宮崎駿
呪いを受けた青年アシタカが、森の神々と山犬に育てられた少女サン、そして森を切り拓く人間たちの争いの只中に立つ、中世日本を舞台とした長編アニメーション映画。自然と文明の対立を単純な善悪に還元せず描き、日本映画の興行記録を塗り替えた。
- 1997漫画日本
ONE PIECE
尾田栄一郎
海賊王を夢見る少年ルフィが仲間を集め、ひとつなぎの大秘宝を求めて大海原を旅する冒険物語。仲間との絆と壮大な世界設定を軸に長期連載を続け、コミックスの発行部数で世界的な記録を持つ現代少年マンガの代表格。
- 1998アニメ日本
カウボーイビバップ
渡辺信一郎
宇宙を漂う賞金稼ぎたちが宇宙船ビバップ号に寄り合い、一話ごとの事件を追いながら各自の過去と向き合っていくSFアニメ。ジャズを軸にした音楽と映画的な演出で、海外でも日本アニメの代表格として高く評価された。
- 1999–2014漫画日本
NARUTO
岸本斉史
里の落ちこぼれと疎まれた少年ナルトが、忍としての修業と仲間との絆を通じて認められる存在へと成長していく忍者マンガ。孤独と承認をめぐる主題を軸に世界中で読まれ、日本の忍者イメージを国際的に広めた。
- 2001–2010漫画日本
鋼の錬金術師
荒川弘
禁忌を犯して失ったものを取り戻すため、エルリック兄弟が賢者の石を求めて旅をするダークファンタジー。等価交換という原理を軸に、罪と償い、国家の歴史の闇までを緻密な構成で描き、完結まで破綻なく走り切った点でも評価が高い。
- 2001映画日本
千と千尋の神隠し
宮崎駿
引っ越しの途中で迷い込んだ異界で、少女千尋が名前を奪われ、湯屋で働きながら両親を取り戻そうとする長編アニメーション映画。日本映画の興行記録を長く保持し、国際的な映画賞にも輝いた、ジブリ作品の代表格。
- 2006映画日本
時をかける少女
細田守
時間を跳躍する力を偶然手に入れた高校生・真琴が、些細なやり直しを繰り返すうちに、取り返しのつかない選択と向き合うことになる青春SFアニメーション映画。筒井康隆の同名小説の後日譚的な翻案であり、細田守の名を広めた出世作。
- 2009–2021漫画日本
進撃の巨人
諫山創
人を喰う巨人から壁の内側に逃れて暮らす人類が、壁の崩壊をきっかけに世界の真実へと踏み込んでいくダークファンタジー。閉ざされた世界の謎を段階的に開示する構成と、善悪の反転を恐れない展開で国際的な現象となった。
- 2011アニメ日本
魔法少女まどか☆マギカ
新房昭之
願いと引き換えに魔法少女となった少女たちが、その契約の本当の意味を知っていくテレビアニメ。可憐な絵柄の魔法少女ものの型を借りながら、願いの代償と自己犠牲を突き詰めた構成で、深夜アニメの枠を超えて広く議論を呼んだ。
- 2016–2020漫画日本
鬼滅の刃
吾峠呼世晴
家族を鬼に殺された少年・炭治郎が、鬼にされた妹を人間に戻すため剣士として鬼と闘う和風剣戟譚。敵である鬼の側の悲哀まで描く筆致が幅広い層に届き、アニメ化を経て社会現象と呼ばれる規模の人気を得た。
- 2016映画日本
君の名は。
新海誠
田舎町の少女と東京の少年が眠るたびに入れ替わる現象に見舞われ、やがて二人が会おうとするとき、隔たりの正体が明らかになっていく長編アニメーション映画。国内外で記録的な興行成績を収め、新海誠を広く一般に知らしめた。
- 2018アニメ日本
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
石立太一
戦争で道具のように生きてきた少女ヴァイオレットが、手紙の代筆業を通じて依頼人たちの想いに触れ、自分が最後に受け取った言葉の意味を探していくテレビアニメ。京都アニメーションの映像美と一話ごとの書簡劇で高い評価を得た。