山月記

作者
中島敦
発表
1942年
日本
媒体
小説

詩人としての名を求めながら果たせず、虎に姿を変えてしまった男が、旧友に自らの半生と心情を語る短編。中国の古典に取材し、自尊心と羞恥をめぐる寓話として教科書でも長く読み継がれている。

1942年に発表された。唐代の伝奇を下敷きに、変身という怪異を内面の問題として語り直す構成を持つ。才能への執着と、それを人前に晒せない羞恥をめぐる自己分析の語りは、才能と承認の問題を扱う物語の語彙として広く共有されるようになった。漢文の教養に裏打ちされた格調ある文体と、近代的な自意識の主題との結合が特徴で、古典に取材して現代の問いを彫り出す短編の方法を示した作品として位置づけられる。

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