銀河鉄道の夜
- 作者
- 宮沢賢治
- 発表
- 1934年
- 国
- 日本
- 媒体
- 小説
孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラとともに銀河を走る夜行列車に乗り、さまざまな乗客と出会いながら本当の幸いとは何かを考える幻想物語。作者の没後に刊行され、日本の幻想文学の代表作となった。
宮沢賢治の生前には完成稿が定まらず、没後の1934年に初めて活字化された。複数の草稿が残り、版によって構成が異なることでも知られる。現実の夜と幻想の旅とを地続きにつなぐ構造は、死者を見送る物語としての読みと、少年の成長物語としての読みの両方を支えている。科学的な語彙と宗教的な問いを童話の文体に溶かし込んだ点で独自の位置を占め、後のアニメーションや漫画にも繰り返し影響を与えてきた。
この作品が使っている物語の型
- 星空見上げた者を等しく包み込む夜空が、離れた場所にいる者同士の意識を静かにつなぐモチーフ。同じ星を見ているという事実だけで距離が縮まる感覚を描ける。
- 自己犠牲自分の利益や安全、時には命そのものを差し出して他者や大義を守ろうとする人物を描くテーマ。犠牲を美化しすぎず、遺された側の痛みまで描けるかが要になる。
- 見知らぬ同乗者電車やバス、タクシーなどでたまたま乗り合わせただけの見知らぬ者同士を描く関係性。目的地に着けば終わる関係だからこそ、素の本音がこぼれやすい。