風の谷のナウシカ
- 作者
- 宮崎駿
- 発表
- 1984年
- 国
- 日本
- 媒体
- 映画
文明崩壊後、有毒の森・腐海に覆われた世界で、辺境の国の族長の娘ナウシカが人と自然の争いの中で共存の道を探る長編アニメーション映画。宮崎駿の名を広く知らしめ、スタジオジブリ設立の直接の契機となった作品。
自然を征服対象でも単なる癒しでもなく、人間の理解を超えた体系として描いた点が、それまでのアニメーション映画と一線を画す。土地と共に生きる小国の視点から大国の戦争を見つめる構図、敵味方のどちらにも属さない主人公の立ち位置は、以後の宮崎作品に受け継がれる型の原点となった。劇場アニメが思想性と娯楽性を両立できることを示し、日本のアニメーション映画史の転換点として位置づけられている。
この作品が使っている物語の型
- 人間と人ならざるもの妖・精霊・付喪神など、人ではない存在と人間との間に結ばれる関係性。種としての違いを都合よく消さず、異質さを保ったまま心を通わせられるかが書きどころになる。
- 土地に縛られる生まれ育った土地や家業のしがらみから離れられない、あるいは離れることに罪悪感を覚える心理を描くテーマ。自由と根の間の葛藤を扱う。
- 自己犠牲自分の利益や安全、時には命そのものを差し出して他者や大義を守ろうとする人物を描くテーマ。犠牲を美化しすぎず、遺された側の痛みまで描けるかが要になる。