あしたのジョー
- 作者
- 高森朝雄(原作)・ちばてつや(作画)
- 発表
- 1968–1973年
- 国
- 日本
- 媒体
- 漫画
ドヤ街に流れ着いた少年・矢吹丈が、老トレーナー丹下段平と出会いボクシングに人生を燃やしていく。宿命のライバルとの闘いと、燃え尽きるまで闘い抜く生き様を描き、スポーツマンガの金字塔として時代の象徴にもなった。
スポーツを単なる勝敗の物語ではなく、社会の底辺に生きる人間が自分の存在を賭ける場として描いた点に大きな特徴がある。師弟の絆、好敵手との対決、そして勝利の代償という主題が、劇画の重厚な筆致で展開され、スポーツマンガの型を決定づけた。ライバルの死を悼んで現実に葬儀が行われたという逸話に象徴されるように、フィクションが時代の気分と共振した稀有な例でもある。
この作品が使っている物語の型
- ライバル同じ分野・同じ舞台で競い合う対等な関係性。敵ではなく、認め合っているからこそ負けたくないという感情が、独特の緊張と敬意を生む。
- 師弟技術や価値観を教える側と教わる側という、対等ではないところから始まる関係性。上下関係がどう変化していくかが物語の推進力になる。
- 成長と代償人物が何かを得るために別の何かを手放さざるを得ないという交換の構造を扱うテーマ。強く賢くなる過程で失われたものの重さを描けるかが鍵になる。