追放から成り上がり
居場所を失った人物が、まったく別の場所で力を認められ、頭角を現していくプロット型。追放の理由が後半で意味を変えると、構成が一段深くなる。
組織、家、都、あるいは地位から追放され、あるいは自ら去った人物が、まったく別の場所や境遇で本来の力や価値を認められ、頭角を現していくプロット型である。人気の高い型だが、単なる無双劇に終わらせないためには、追放の理由を単純な悪役の嫉妬だけにせず、追放した側にもそれなりの事情や誤解があったことを匂わせておくとよい。終盤で追放の理由そのものの意味が反転すると、成り上がりの物語に厚みが出る。
型のバリエーション
- 不当な追放を受けた人物が、静かに実力を示していく型。復讐を目的にしない、淡々とした積み上げが魅力になる。
- 追放によって初めて自分の本当の適性に気づく型。元いた場所では評価されなかった能力が、別の場所で花開く。
- 追放した側が後から人物の価値に気づき、後悔したり呼び戻そうとしたりする型。
- 追放先で新しい師や仲間を得て、元の場所とはまったく違う価値観を学んでいく型。
- 成り上がった先で、かつて自分を追放した側と再び対峙することになる型。
筋書きの例
- 都を追われた元帳簿係が、行き倒れかけた辺境の街で「万物の来歴が視える」力に目覚め、誰も気づかなかった品物の真価を見抜いたことから、少しずつ周囲の信頼を集めていく。
- 家業を継ぐ資格を認められず勘当同然に家を出た次男が、まったく畑違いの商売で頭角を現し、皮肉にも実家の窮地を救う立場に回る。
- 派閥争いに敗れて僻地に左遷された役人が、その土地の実情に向き合ううちに独自の改革を成し遂げ、都に戻る頃には誰もが一目置く存在になっている。
組み合わせやすい題材
テーマの「正体の秘密」と組み合わせると、追放された過去を隠したまま新天地で生きる緊張が加わる。関係性の「師弟」を絡めると、追放先で得た師の存在が成長の推進力として機能する。
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