追放から成り上がり
居場所を失った人物が、まったく別の場所で力を認められ、頭角を現していくプロット型。追放の理由が後半で意味を変えると、構成が一段深くなる。
組み方向
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偽聖女として追放されたので、隣国で薬屋を始めました 第二話 鉄葉の湿布
借りた釘抜きを返しに、朝のうちに鍛冶場へ行く。片腕の鍛冶屋ネイは、動かない左腕を「痛くない」と言う。嘘だ。金槌を持ち替えるとき、顔が動く。ミアは初めて「治りません」と口にする。動くようにはならない。でも、痛みは引く。鉄葉を砕いて、煮出して、熱いうちに布に広げる。そして宿の主ボルグが、約束どおり、値段の付け方を教え始める。

追放された毒見料理人、辺境で屋台を始めたら国が動いた件 第三話 干し肉
冬支度の季節に、宿が傷んだ肉を掴まされた。マーサは五十二年この街にいて、肉の目利きには自信がある。それでも掴まされた。軽薄な行商人ピートが荷を担いで現れ、仕入れの筋を割ってみせる。リゼは塩と煙で肉を立て直す。そしてピートが、王都で聞いた噂を一つ落としていく。舌の利く女を探している奴がいる、と。

追放された毒見料理人、辺境で屋台を始めたら国が動いた件 第二話 黒パン
朝、衛兵隊長ダンとともに東の製粉所へ。主のゲルトは「袋の数は合っている」と言う。数は合っている。中身が違うだけだ。四十年石臼を回してきた老ハンスが、初めて主に逆らって麦だけを挽き、リゼは混ぜ物の無い粉で黒パンを焼く。街の人が、皿の底ではなく、パンの味で嘘を知る日。夜、月に一度の荷馬車は、来なかった。
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