デューン 砂の惑星
Dune
- 作者
- フランク・ハーバート
- 発表
- 1965年
- 国
- アメリカ
- 媒体
- 小説
宇宙で唯一の香料メランジを産する砂漠の惑星アラキスを舞台に、謀略で父と領地を奪われた貴族の子ポールが、砂漠の民フレメンとともに立ち上がる大河SF。生態系と宗教と政治を織り込んだ世界構築の金字塔。
1965年に刊行された。惑星の生態系、水をめぐる民の文化、香料に依存する星間経済、血統管理の陰謀までを一つの体系として設計した世界構築は、SFにおける架空世界の精度の基準を引き上げた。没落した貴種が辺境の民の救世主として立つ物語でありながら、救世主信仰そのものの危険を主題化している点が本作の深みであり、英雄譚と英雄批判を同時に語る構成は後のファンタジー・SFに大きな影響を与えた。
この作品が使っている物語の型
- 追放から成り上がり居場所を失った人物が、まったく別の場所で力を認められ、頭角を現していくプロット型。追放の理由が後半で意味を変えると、構成が一段深くなる。
- 世代の継承技術・仕事・価値観・因縁が親から子へ、師から弟子へと渡っていく過程を描くテーマ。継承がそのまま受け継がれるか、形を変えて受け継がれるかが主題の分かれ目になる。
- 土地に縛られる生まれ育った土地や家業のしがらみから離れられない、あるいは離れることに罪悪感を覚える心理を描くテーマ。自由と根の間の葛藤を扱う。