再会もの
かつて縁のあった二人が、時を経て再び顔を合わせるところから始まるプロット型。別れていた期間に何が変わり、何が変わらなかったかの配分が物語の説得力を決める。
かつて深く関わりのあった二人が、数年、あるいは数十年を経て偶然または必然に再び顔を合わせるところから始まるプロット型である。設計の核心は「変わったもの」と「変わらなかったもの」の配分にある。すべてが変わっていれば再会の意味が薄れ、何も変わっていなければ空白の時間が嘘になる。相手の職業や外見が変わっていても、ある一つの癖や言葉選びだけは昔のままだった、という具体的な発見の描写が再会ものの説得力を支える。
型のバリエーション
- 偶然の再会型。天候や交通の乱れなど、外的な事情によって二人が同じ場所に足止めされる。
- 必然の再会型。同窓会、仕事の取引先、家族の葬儀など、避けようのない場で顔を合わせる。
- 一方が相手に気づいているが、もう一方は気づいていない非対称な再会型。
- 再会後もすぐには打ち解けず、空白の期間を埋める会話そのものが物語の中心になる型。
- 再会した二人ではなく、それを見守る第三者(子ども、共通の友人)の視点で描く型。
筋書きの例
- 十年前に別れた恋人と、雨の日だけ営業する小さな喫茶店で再会した二人が、過去を蒸し返すことも未来を急ぐこともなく、雨の音の中で互いの人生を確かめ合うように会話を重ねる。
- 山あいの温泉旅館で豪雨による足止めに遭った夜、五年前に別れた二人が思いがけず再会し、貸切の露天風呂の静けさの中で、消えたはずの感情がふたたび灯っていく。
- 同窓会の会場で久しぶりに顔を合わせた二人が、周囲の目を気にしながら会場の隅で交わす短い会話に、当時言えなかった一言を滑り込ませる。
組み合わせやすい題材
テーマの「記憶」との相性が抜群で、再会は必ず記憶の答え合わせを伴う。関係性では「元夫婦」「幼馴染」がそのまま再会もののひな型になり、モチーフでは雨・手紙のように時間の経過を演出する小道具が効果的に働く。