日常
3 作品(小説3件)
小説

喫茶店の窓から
十年間、同じ喫茶店の同じ窓際の席に通い続けている書き手による随筆。一杯のコーヒーと共に眺め続けた窓の外の街は、少しずつ、しかし確実に姿を変えていった。物語ではなく、観察の積み重ねが街の時間を映し出す。

最後の宿題
廃校が決まった小さな島の小学校で、最後の一年を受け持つことになった四十代の教師と、たった三人の児童たち。特別なことは何も起きない、けれど確かに積み重なっていく日々を、卒業式の朝まで静かに描く。

貸家の階段
駅から十五分、坂の途中に建つ古い貸家。住む人が変わるたびに、玄関の階段の段数が増えたり減ったりするという。新しく越してきた在宅ワーカーの女が気づいたのは、その段数が、そこに暮らす人の抱える未練の数だということだった。