棚
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2 作品(小説1件・イラスト1件)
靄の立ちこめる湖面に朝日が昇り、光の道が手前まで真っ直ぐ伸びている。水面は波ひとつなく、遠い稜線もまだ眠っているように淡い。手前の葦だけが、朝がここから始まることを静かに告げている。
駅から十五分、坂の途中に建つ古い貸家。住む人が変わるたびに、玄関の階段の段数が増えたり減ったりするという。新しく越してきた在宅ワーカーの女が気づいたのは、その段数が、そこに暮らす人の抱える未練の数だということだった。
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