漫画 J-07媒体と読みやすさ

めくりを媒体に合わせて作り直す

別名: ページ送りの演出、ヒキの置き換え

紙の見開きで作っためくりとヒキを、スマホの1ページ表示と縦スクロールでも効くように置き換える、媒体に合わせた変換。

どういう技法か

紙の見開きで作っためくりとヒキを、スマホの1ページ表示と縦スクロールでどう置き換えるかという、媒体に合わせた変換の技法である。講座では、スマホの1ページ表示に向けて、ページごとに溜めと見せ場を置く応用が勧められている。縦スクロールでは、ページの区切りの代わりに、コマ間の余白で溜めを作る。めくりそのものの役割と受けの見せ方は A-04、引きのコマの作り方と置く位置は C-06 を参照。

なぜ効くのか

紙の見開きでは、隠す単位は2ページで、めくる動作が区切りになる。スマホの1ページ表示では1ページごとに区切りが来るため、見開きの途中だった右ページの終わりも、めくりと同じ切れ目になる。縦スクロールにはページの区切りがなく、画面の下端が常に「まだ見えていない」境界になる。区切りの位置が変わると、紙で設計した溜めと見せ場の位置がずれ、驚きが先に見えたり、溜めが消えたりする。

やり方

  1. 1ページ表示では、各ページの最後に小さな溜めを置き、次のページの頭で受ける
  2. 紙で見開きの途中だった右ページの終わりも、1ページ表示では区切りになるので、答えを見せ切らない
  3. 縦スクロールでは、見せ場のコマの直前に長い余白を入れて溜めを作る
  4. 縦スクロールの見せ場のコマは、1画面に収まる大きさで見せる

使いどころ

紙や見開きで設計したネームを、スマホの1ページ表示や縦スクロールに作り直すとき。三つの表示で同時に配信する作品で、どこで溜めてどこで見せるかを、表示ごとに見直すときに使う。

やりすぎ・失敗

紙のページ割りのまま1ページ表示に出すと、見開きの途中にあった見せ場が、溜めのないまま目に入ることがある。すべてのページの終わりで強いヒキを作ろうとすると不自然になる。縦スクロール版に変換すると見開きの構造が消えるので、長い余白などで代わりの溜めが必要である。

AIコミックでの使い方

印刷の右綴じでは、見せ場のコマが右ページ(偶数ページの頭)に来るようにページ割りを調整する。fantasist.org のリーダーの見開き表示は1・2ページを組にして奇数ページを右に置くので、印刷とは組み方が一つずれる(リーダーでは奇数ページの頭が右ページになる)。1ページ表示用には各ページの最後に小さな溜めを置き、縦スクロール版ではlayout JSONで見せ場の直前に広い余白を入れる。

この技法を使ったAIコミック

まだありません。

出典

#媒体#めくり#ページ送り#演出

関連する技法