漫画 J-08媒体と読みやすさ
アクセシビリティ(読みやすい文字・色だけに頼らない)
別名: 読みやすさ、カラーユニバーサルデザイン
文字と背景の明るさの差を十分に取り、色の違いだけで情報を伝えないようにして、より多くの読者が読める漫画にする配慮。
どういう技法か
視力や色の見え方、読む環境の違いにかかわらず内容が伝わるようにする配慮である。ウェブの国際的な指針(WCAG)は、色の違いだけで情報を伝えず、文字・記号・模様などを併用すること、通常の文字は背景との明るさの比を4.5対1以上にすることを求めている。自治体の色使いのガイドラインでも、赤と緑などの組み合わせは見分けにくい人がいるため、明るさの差を付け、色名や記号を併記するよう勧めている。
なぜ効くのか
色の見え方は人によって異なり、明るさの近い赤と緑などは区別しにくい人がいる。また、高齢の読者や小さな画面、明るい屋外での閲覧では、文字と背景の差が小さいと判読できない。漫画は色や細かな文字で重要な情報を伝えることが多いため、明るさの差と形の違いで情報を二重にしておけば、誰にとっても読みやすくなる。WCAGの基準は、視力の低下した読者でも読める明るさの差を目安に定められている。
やり方
- 吹き出しの地と文字は明るさの差を大きくする(白地に黒文字が基本)
- 色で区別している情報(チームの色、魔法の属性など)には形や記号も併用する
- カラー原稿を白黒にして、明暗だけで区別できるか確かめる
- 背景の上に直接文字を置くときは、縁取りや半透明の地を付ける
- 小さな色付きの文字は避け、強調は大きさや太さで行う
使いどころ
カラー作品全般、色で陣営や属性を分ける作品、背景の上に文字を載せる演出、スマホで読まれる作品。高齢の読者や、屋外の明るい場所でスマホを見る読者を想定するときにも欠かせない。
やりすぎ・失敗
赤と緑、青と紫など明るさの近い色だけで区別すると伝わらない。雰囲気を優先して文字を背景の色に溶け込ませると読めない。手描き風の読みにくい書体を台詞に使うのも避ける。
AIコミックでの使い方
吹き出しと文字は合成スクリプトで描くので、layout JSON で吹き出しの地色・文字色・縁取りを決め、明るさの比を確認する。画像生成に文字を書かせないこと自体が判読性の確保になる。発注書では色だけに頼らず、人物や陣営の区別を形(髪型・服の形・紋章の形)でも指定する。完成ページを白黒化して見分けられるか確認する。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- Understanding Success Criterion 1.4.1: Use of Color
色だけで情報を伝えず文字や模様などを併用する基準
- Understanding Success Criterion 1.4.3: Contrast (Minimum)
通常文字4.5:1、大きな文字3:1のコントラスト比
- 色覚障がいのある人に配慮した色使いのガイドライン(令和4年4月)
見分けにくい色の組み合わせ、明度差、記号の併記、小さな色文字を避ける