漫画 E-07時間・間・テンポ
テンポ(コマ数と文字量の緩急)
別名: リズム、緩急
コマの大きさと数、台詞の量を変えて、速く読ませる所とゆっくり読ませる所を作り、話の流れに緩急をつける。
どういう技法か
読者が読む速さを、コマの大きさと数、台詞の量で調整する技法である。Eisnerは、コマの数と大きさが物語のリズムと時間の経過に関わり、小さく詰めたコマは読む速さを上げ、大きなコマは読者をとどまらせると述べた。McCloudは、台詞を入れるとそのコマが表す時間が長くなると論じた。講師ブログも、セリフの量でテンポを調整し、セリフなしで間を作ると説明している。
なぜ効くのか
読者はコマ1つを読むのに、絵を見る時間と文字を読む時間を使う。文字が少なく小さなコマが続けば速く読まれ、動きや緊張が高まる。大きなコマや文字の多いコマでは読む速さが落ち、状況の理解や感情の味わいに時間が使われる。同じ速さが続くと読者は慣れて退屈するため、速い部分と遅い部分を交互にすることで、山場が際立つ。
やり方
- アクションや緊迫した場面は、小さなコマを並べ台詞を短くする
- 説明や感情の場面は、コマを大きめにして読む時間を確保する
- 山場の直前に小さく速いコマを重ね、山場で大ゴマに切り替える
- 1コマの台詞は短く分け、長い会話は複数のコマに割る
- ページごとに速い・遅いを書き出し、同じ速さが続く所を直す
使いどころ
すべての場面の設計に使う。特にアクション、会話の応酬、山場の前後で、読む速さを意識的に変えたい時に有効である。ネームの読み返しで、ページごとの速さの変化を確かめる時にも使える。
やりすぎ・失敗
台詞の多いコマが続くと、読者は疲れて飛ばし読みを始める。小さなコマばかりだと、絵が見えず、ただ慌ただしい。山場を速く流しすぎると、印象が残らない。緩急の差が小さいと、どこも同じに見える。
AIコミックでの使い方
layout JSONに各コマの台詞文字数を記録し、1コマあたりの上限(例:スマホで40字程度)を決めて超えたら分割する。速い場面は小さなコマに単純な構図(アップ・動きの一部)を割り当て、発注書も短く要点だけにする。遅い場面の大ゴマは背景と光を詳しく指定する。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- Comics and Sequential Art
コマの数と大きさがリズムと時間の経過に関わる
- Understanding Comics Chapters 3 & 4(講義ページ)
台詞を加えるとコマの表す時間が長くなるという論点
- 【漫画のコマ割り基本】初心者でも描けるコツと、完成度が上がる余白の作り方
セリフ量でテンポを調整し、セリフなしで間を作る