漫画 A-07構成・ネーム
情報の出し方
別名: 見せて語る
状況や感情を説明台詞で言わせず、絵・行動・小物で読者に気づかせる。必要な情報を必要な時に出す。
どういう技法か
物語に必要な情報を、どの順で、どの手段で読者に渡すかを設計する技法である。人物に状況を長々と話させる「説明台詞」に頼らず、表情、動作、背景、小物で伝えることを目指す。CLIP STUDIO公式のネーム作例は、セリフだけでなくビジュアルで心情を表すこと、客観的な視点で内容が正確に伝わるかを検証することを挙げている。ジャンプの講義では、コマ単位で何の絵か分かることが読み手の負担を減らす第一歩とされる。
なぜ効くのか
漫画の読者は、絵を見るより先にフキダシを追うことが多いと講義で説明されている。説明台詞が多いと、読む時間の大半が文字に取られ、絵の情報が働かなくなる。また、読者は自分で気づいた情報のほうを強く記憶し、話に参加している感覚を持つ。絵で見せれば1コマで済む情報を台詞で言うと、テンポが落ちるうえ、人物が不自然に説明的になる。
やり方
- 各コマで「読者が今知るべきこと」を1つに絞って書き出す
- 感情は台詞ではなく表情・手の動き・間で見せられないか先に考える
- 場所や時代は、最初のロングショットの背景と小物で示す
- 重要な設定は、それが必要になる場面の直前か、行動の結果として初めて見せる
使いどころ
導入部での世界観説明、人物の関係の提示、感情の山場で特に効く。会話が続いてテンポが落ちたと感じた時の見直しにも使う。新しい人物や設定を紹介する場面でも、まず行動で見せてから名前や説明を添える順が有効である。
やりすぎ・失敗
絵で見せることにこだわりすぎて、読者が気づけない小さな手がかりだけにすると、話が伝わらない。重要な情報は絵と台詞の両方で、少なくとも一度ははっきり示す。一度に全部の設定を出す「設定の塊」も避ける。
AIコミックでの使い方
絵で見せたい情報は、発注書に「何を画面のどこに大きく置くか」まで書く(例:机の上の手紙を前景に大きく)。表情は「目を伏せる」「口元だけ笑う」など具体的な動作語で指定する。小物の文字は崩れやすいので、文字を必要とする情報はcomposeでbox等として後から入れる。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- 【ネームの作り方】プロットから8Pのネームを作る・少女マンガ編
ビジュアルで心情を表し、客観的視点で伝わるか確かめる
- ジャンプの漫画学校講義録③ 読み手に負担をかけないネームの作り方
コマ単位で何の絵か分かること、読者はフキダシを先に追う