同じ夢を見る
面識のない、あるいは疎遠になった二人が同じ夢を繰り返し見ることから始まるプロット型。夢の中の交流が現実の関係に先んじて進んでいく構造が肝になる。
面識のない、あるいはとうに疎遠になった二人が、同じ夢を繰り返し見ることから始まるプロット型である。現実では出会っていない、あるいはもう関わりのない相手と、夢の中でだけ言葉を交わしている――その不思議な符合に気づいた瞬間から、二人の間には現実の出来事に先んじる特別な結びつきが生まれる。夢という不確かな領域を介するからこそ、現実では踏み込めない距離まで近づける自由さがこのプロット型の魅力になる。
物語として設計する際の要点は、夢の中の関係と現実の関係の進み方にずれを作ることにある。夢の中ではすでに深く通じ合っているのに、現実で顔を合わせるとまだ他人同士――そのギャップが解消されていく過程こそが、このプロット型ならではの見せ場になる。
型のバリエーション
- 見知らぬ相手と同じ夢を共有していることに気づき、現実で探し出そうとする型。
- 夢の中でだけ会える相手が、現実のどこかに実在すると分かる型。
- 夢の内容が、二人のどちらかの過去や記憶と関係していたと分かる型。
- 夢を共有する関係が、現実で出会った後にどう変化するかを描く型。
- 夢の中の交流が途絶えたことをきっかけに、現実での再会を望むようになる型。
筋書きの例
- 同じ場所が舞台の夢を繰り返し見る二人が、ある日現実でその場所を訪れたことをきっかけに、夢で交わしていた言葉の相手が実在の人物だったと知る。
- 幼い頃に別れたきりの幼馴染と、大人になってから同じ夢を見るようになった人物が、夢の中の再会をきっかけに現実でも連絡を取り合おうとする。
- 会ったことのない相手と夢の中でだけ言葉を交わしてきた人物が、ある偶然からその相手が現実に存在すると知り、確かめるべきか迷う。
組み合わせやすい題材
テーマの「生まれ変わり・輪廻」、プロット型の「記憶喪失から始まる」と特に相性がよい。関係性の「幽霊と生者」と重ねると、夢の相手が既に亡くなっているという設定にも展開できる。