アニメ E-05撮影・特殊効果

引きセル・背景スライド

別名: 引きセル、スライド、背景動、Follow

キャラや背景の素材そのものを画面上で引いて動かし、移動の向きや速度を表す撮影の技法。

どういう技法か

引きセルは、セル(キャラクターなどの素材)を横方向に引いて移動させる技法である。背景を連続して動かして景色が流れる画面を作るのが背景スライドで、キャラクターの移動を表すのにも使う。スライドは1コマ打ちが基本とされる。層ごとに異なる速さで動かすと奥行きが生まれ、日本では密着マルチと呼ばれる方法が発達した。19世紀のムーヴィング・パノラマにつながる技法として論じられている。

なぜ効くのか

キャラクターを画面の中央に置いたまま背景を流すと、観客は人物が移動していると感じる。枚数の少ない作画でも、背景が1コマで滑らかに流れていれば、動きの印象は滑らかになる。手前の層を速く、奥の層を遅く動かすと、実際の移動で見える視差と同じ関係になり、平面の絵に奥行きが生まれる。ゆっくりしたスライドは、落ち着いた時間の流れを感じさせるとも論じられる。

やり方

  1. 背景を横に長く(または縦に長く)描いた素材を用意する
  2. 移動の向きと速さを決め、1コマ打ちで動かす
  3. 層を分ける場合は B-10 を参照
  4. 歩きのサイクルなどと速さを合わせ、足が滑らないようにする

使いどころ

走る・歩く・乗り物での移動、風景を順に見せる場面、スピード感を出したいアクション。少ない作画枚数で、画面全体に大きな動きを作りたいときに有効である。奥行きのある風景にも向く。

やりすぎ・失敗

スライドを3コマ打ちにするとガタつく。層の速さの関係が逆だと、奥行きが狂う。速すぎるスライドはちらつきを生む。キャラの足の動きと背景の速さが合わないと足が滑って見える。

AIアニメでの使い方

モーションコミックでは、横長のコマ絵を横流しするのが背景スライドにあたる。画像生成で横長の構図を発注し、ゆっくり一方向に流す。層の分離はできないので、視差はズームの併用で補う。将来、画像の前景と背景を分けて出力できるようになれば、層ごとの速さの差で密着マルチ風の奥行きを作れる。

この技法を使ったAIアニメ

まだありません。

出典

#撮影#移動#奥行き

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