棚
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3 作品(小説1件・イラスト2件)
傘や鞄やぬいぐるみに札の付いた棚の前で、青いベストの制服にリボンの係員が目録帳に書き込んでいる。私鉄の忘れ物センターの一角。短編『忘れ物の目録』のキービジュアル。表紙はこの絵に題字を載せたもの。
夜更けの交差点、誰もいない路面に信号と街灯の光だけが濡れて滲んでいる。降りしきる雨が、色を少しずつ引き延ばして水面に沈めていく。何かが起きた後のような、何も起きていないような、そんな一瞬。
私鉄の忘れ物センターに、半年間、毎月同じ日に持ち主不明の古い目録帳が届く。中身は少しずつ違う。誰が、何のために。事件性のない小さな謎を、係員が手がかりを積み重ねてたどりつく先には、静かであたたかい理由があった。
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