棚
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3 作品(小説1件・イラスト2件)
バーカウンターの向こうで、白シャツに黒ベストのバーテンダーがロックグラスを目の高さに掲げ、氷の溶け具合を見ている。背後にウイスキーの棚。短編『グラスのアリバイ』のキービジュアル。表紙はこの絵に題字を載せたもの。
夜更けの交差点、誰もいない路面に信号と街灯の光だけが濡れて滲んでいる。降りしきる雨が、色を少しずつ引き延ばして水面に沈めていく。何かが起きた後のような、何も起きていないような、そんな一瞬。
老舗バーの常連客に窃盗の疑いがかけられた夜、バーテンダーは客の手元に残された一杯のロックグラス――氷の溶け具合という些細な証拠から、誰も傷つけずに真実を導き出す。後味のよい小さな推理譚。
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