漫画 B-10コマ割り
間白の使い分け
別名: コマ間、ガター、コマの間隔
コマとコマの間の余白。上下は広く左右は狭くとって読み順を示し、幅を変えて時間の流れを表す。
どういう技法か
間白(まはく)は、コマとコマの間の白い隙間である。英語ではガター(gutter)と呼ぶ。小学館の新人向け講座は、左右の間隔を狭く(4〜6mm程度)、上下を広く(8〜10mm程度)とって視線を誘導するよう説明している。山田企画事務所の講座は、間白の太さで時間の経過を表すことに触れている。McCloudは、間白が読者の想像で埋められる空白であり、広いほど長い時間の経過を感じさせると論じた。
なぜ効くのか
読者の目は、狭い隙間を越えて隣のコマへ進みやすく、広い隙間では一度区切られる。上下を広くとると段の区切りがはっきりし、段の中を右から左に読む流れが保たれる。また、読者は間白で起きたことを自分で補うため、間白が広いほど「その間に時間が経った」と感じやすい。縦スクロール漫画では、コマ間の余白の大きさそのものが時間や場面転換を表す手段になる。
やり方
- 段の中の左右の間白は狭く、段と段の上下の間白は広くとる
- 場面や時間が大きく変わる所だけ、間白を通常より広くする
- 緊迫した連続動作では間白を細くし、コマをつなげて速さを出す
- 縦スクロールでは、場面転換の前に画面1つ分程度の余白を入れる
使いどころ
すべてのコマ割りの基本として使う。時間の飛躍、場面転換、心理的な間を作りたい場面で幅を変える。縦スクロールでは山場の前の溜めにも使う。逆に間白を細くしてコマを近づけると、連続した素早い動きに見える。
やりすぎ・失敗
間白の幅がばらばらだと、読み順と時間の手がかりが混乱する。左右と上下を同じ幅にすると段が見えにくい。縦スクロールで余白を取りすぎると、読者は内容が終わったと思いスクロールを止めることがある。
AIコミックでの使い方
layout JSONに「通常の左右間白」「通常の上下間白」「場面転換用の広い間白」を定数として持ち、コマ座標はその組み合わせで決める。縦スクロール版では、場面転換のコマの前後に余白の高さを別に指定する。間白の幅はcompose側で一括調整できるようにしておく。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- Understanding Comics: The Invisible Art(第4章 Time Frames/邦訳『マンガ学』美術出版社、1998)
間白が広いほど時間の経過を感じさせる(McCloud)
- コマ割りについて(前編)
左右は狭く4〜6mm、上下は広く8〜10mmが目安
- 第10回 コマ割りに必要な要素
コマの隙間(間白)の太さで時間経過を表すとの説明
- 縦スクロール漫画の教科書:Chapter1 コマの使い方
縦スクロールでは余白の取り方で場面転換や緊張を作る