漫画 B-05コマ割り
変形ゴマ
別名: 斜めゴマ、台形ゴマ
四角形以外の形のコマ。斜めの区切りで動き・スピード・不安を表すが、多用すると読みにくい。
どういう技法か
区切り線を斜めにしたり、台形・三角形・円形などにしたりしたコマである。小学館の新人向け講座は、変形ゴマが良いアクセントになり画面を華やかにするが、多用すると読みづらくなると説明する。MediBangの講座は、斜めのコマがアクション・スポーツ場面のスピード感や、不安・ショック・驚きといった不安定な心理を表すとしている。いちあっぷは、水平垂直を「静」、斜めを「動」として組み合わせる考え方を示す。
なぜ効くのか
水平と垂直の線は安定を感じさせ、斜めの線は傾き・動き・不安定さを感じさせる。区切り線が斜めになると、読者は画面全体が傾いたように受け取り、動きの向きや勢いを強く感じる。ただし、斜めの区切りは段の境目を曖昧にするため、読み順の手がかりが減る。効果と読みやすさを交換している技法だと言える。そのため周りの四角いコマとの対比で使うのがよい。
やり方
- アクションや心理的な動揺の場面に限って斜めの区切りを入れる
- 斜めの傾きは、動きの方向(右→左)に合わせる
- 変形ゴマの周りは四角いコマにして、読み順の手がかりを残す
- 人物はコマの中央付近に置き、鋭角の隅に重要な物を置かない
使いどころ
戦闘・スポーツなどの速い動き、衝撃の瞬間、人物の動揺や混乱の場面で使う。日常の会話場面では基本の四角いコマに戻す。一話の中で最も激しい場面に集めて使うと、平常時との差が出る。
やりすぎ・失敗
1ページに変形ゴマを重ねると、読む順番が分からなくなる。鋭角の隅は絵もフキダシも入りにくい。意味のない斜めは、ただ読みにくいだけの画面になる。斜めの向きが動きの方向と逆だと、勢いが相殺される。
AIコミックでの使い方
layout JSONのコマを多角形で指定できるなら、斜めは1ページ1〜2本までにする。画像生成は長方形で出るため、発注書では「対角の隅は切り落とされる」と書き、主役を中央寄りに置かせる。フキダシはコマの広い側に置く。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- コマ割りについて(後編)
変形ゴマはアクセントになるが多用は読みづらい
- 漫画のコマ割り講座【応用編】
斜めのコマはスピード感や不安定な心理を表す
- マンガ!コマ割り入門② ~大切なコマとコマ割りの静と動~
水平垂直は静、斜めは動という区分と組み合わせ方