漫画 C-03視線誘導・読みの流れ

人物の向き・動きの向き

別名: 進行方向、左右の向き

右綴じの漫画では左が「先・未来」の方向になる。人物の移動や攻撃の向きを読み方向に合わせると流れが良くなる。

どういう技法か

人物の顔の向きや移動・動作の方向を、読む方向との関係で決める技法である。右から左へ読む日本の漫画では、左へ向かう動きが物語の進む方向と重なる。泉信行による研究史のまとめでは、夏目房之介が漫画の中で左を前進や未来、右を過去の方向とする見方を示したことなどが紹介されている。山田企画事務所の講座は、右から左への動きは速く、左から右への動きは衝撃が強く感じられると説明する。

なぜ効くのか

読者の目は右から左へ流れるため、同じ方向に動く人物は視線と一緒に進み、自然で速く感じられる。逆向きの動きは視線の流れとぶつかるため、抵抗や衝撃、後退の感じが生まれる。この性質を使えば、主人公の前進、敵の迎撃、逃走や後悔など、動きの意味を向きで補強できる。講師ブログでも、人物の向きと背後の空間の取り方で心理を表す例が示されている。

やり方

  1. 主人公が進む・追う場面では、左向きに動かす
  2. 立ちはだかる敵や衝撃は、左から右へ向かう動きで描く
  3. 同じ場面の中で、人物の左右の位置関係を途中で入れ替えない
  4. 過去を振り返る人物は右を向かせ、背後(左側)に空間を広くとる

使いどころ

移動・追跡・戦闘の場面、対立する人物が向かい合う場面、人物の決意や迷いを見せる場面で使う。一つの場面の中で人物の立ち位置を固定し、向きの変化で気持ちの変化を見せる時にも有効である。

やりすぎ・失敗

理由なく向きを入れ替えると、読者は誰がどこにいるか分からなくなる。向きの約束を機械的に守りすぎて、構図が単調になるのも避けたい。左綴じの版に反転する場合は意味が逆になる点に注意する。

AIコミックでの使い方

発注書では人物の向きを「画面左を向く」「画面右から左へ走る」のように画面基準で書く。生成AIは左右を取り違えやすいので、生成後に確認し、違えば左右反転で直す(文字がない絵なので反転しやすい)。ただし反転すると傷や髪の分け目も逆になるため、非対称の特徴を持つ人物は注意する。

この技法を使ったAIコミック

まだありません。

出典

#視線誘導#向き#動き

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