漫画 F-02吹き出し・文字・音
しっぽの向きと話者
別名: ツノ、テール
吹き出しから出る細い突起(しっぽ)を話し手の口元へ向け、誰の言葉かを一目で分からせる。
どういう技法か
吹き出しから伸ばす三角形や細い突起を、話している人物の口元に向けて描く技法である。しっぽは話者を指し示す矢印の役割を持つ。話者が画面の外にいるときは、しっぽをコマの枠の外へ向ける。心の声では小さな丸を連ねたしっぽを使うことがある。英語圏の写植では、しっぽの先は顔まで届かせず途中で止めるのが通例とされる。
なぜ効くのか
吹き出しは話し手の近くに置くのが原則だが、人物が二人以上並ぶとそれだけでは誰の言葉か迷う。しっぽは視線を吹き出しから人物へ導く矢印として働くので、読者は迷わず話者を特定できる。話者が分かれば読者は会話の流れを追うことに集中でき、読みの速さが落ちない。しっぽは小さいが、会話の読み違いを防ぐ効果は大きい。
やり方
- しっぽの先を、話している人物の口元の方向へ向ける
- しっぽ同士や、しっぽと他の吹き出しを交差させない
- しっぽの長さは吹き出しから顔までの半分強で止める
- 画面外の話者には、声の来る方向の枠外へしっぽを向ける
- 一人の連続した発言では、最初の吹き出しにだけしっぽを付ける
使いどころ
一つのコマに二人以上がいる会話、画面外から声がかかる場面、群衆の中の一人が発言する場面で特に重要になる。一人しかいないコマでも、話者を明示したいときに付ける。話者が見えない場面では、しっぽの向きだけが声の出どころの手がかりになる。
やりすぎ・失敗
しっぽが交差すると、誰の言葉か分からなくなり見た目も悪い。しっぽが長すぎて顔に刺さると絵を傷つける。話者と反対側に吹き出しを置き、長いしっぽで無理につなぐのも読みにくい。
AIコミックでの使い方
生成画像の段階では話者の口元の位置が毎回変わる。layout JSONに吹き出しの位置と、しっぽの向け先の座標を別に持たせ、完成した絵を見てから座標を決める。発注書には「話す人物の頭の上に空きを残す」と書き、吹き出しとしっぽが顔にかからない配置を確保する。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- 漫画の吹き出しのコツ!フキダシの基本を知って読まれる漫画へ
しっぽの先を話者の口元に向けて誰の発言かを示す
- Comic Book Grammar & Tradition
しっぽは吹き出しから頭までの距離の半分強で止める
- Balloon Placement
しっぽを交差させない、話者の上に置くという配置の原則