漫画 D-08構図・カメラ

ナメ(前景を入れる)

別名: なめ、前景ナメ、肩越し

手前に人物の肩や物の一部を大きく入れ、その向こうに主役を描いて、奥行きと関係性を一度に見せる構図。

どういう技法か

画面の手前(前景)に、別の人物の肩・後頭部や、柱・窓枠・小物などの一部を置き、その奥に見せたい被写体を描く構図である。「〇〇ナメで××」のように呼ばれ、会話の肩越しショットが代表例である。手前の物は輪郭だけ、あるいは黒く潰して描くことも多い。手前と奥の大きさの差が、画面に奥行きを生む。映像の撮影現場で使われる言い方である。

なぜ効くのか

手前の物と奥の被写体の大きさの差は、読者に距離感をはっきり伝える。肩越しなら、主役を見ている相手の存在を同じ画に残せるため、二人の関係や視線の向きがコマ一つで伝わる。また、手前の物は窓枠のように画面を区切り、読者の目を奥の主役に導く枠として働く。講座でも、画面からはみ出すように大きく切り取ると対象の大きさを暗示できると説明されており、手前と奥の大きさの差がそのまま空間の広がりとして読まれる。

やり方

  1. 見せたい主役を奥に置き、手前に入れる物を一つだけ選ぶ
  2. 手前の物は画面の端に寄せ、主役にかぶせない
  3. 手前を大きく・暗く(ベタや濃いトーン)して奥と差を付ける
  4. 会話では相手の肩越しにして、誰が見ているかを示す

使いどころ

会話の切り返し、のぞき見や監視の場面、室内から外を見せる場面、平板なコマに奥行きを足したいとき。窓や門、木の枝越しなど、場所の特徴を手前に置いて、同時に場所を示すこともできる。

やりすぎ・失敗

手前の物が大きすぎたり描き込みすぎたりすると主役が埋もれる。何を手前に入れたかが読めないと、ただのノイズになる。すべてのコマをナメにすると画面が窮屈になる。ナメは要所に絞って使う。

AIコミックでの使い方

発注書に「前景:画面左端にAの肩と後頭部(暗く、ぼかし)。中景:Bのバストアップ」と層ごとに書く。前景の人物は崩れやすいので、輪郭が分かれば足りる程度に指定する。吹き出しは前景にかぶせるとナメの意図が消えるので、layout JSON では奥の人物の頭上の空きに置く。

この技法を使ったAIコミック

出典

#構図#カメラ#奥行き#前景

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