アニメ H-01芝居・演技
しぐさで感情を見せる芝居
別名: 感情芝居、演技作画
感情を台詞で言わせず、手・姿勢・目・呼吸など体の動きで見せる技法。観客に読み取らせることで共感が生まれる。
どういう技法か
キャラクターの芝居とは、アニメーターが体の動きで感情や考えを表現することである。ディズニーのアニメーターが『The Illusion of Life』にまとめた原則では、観客に意図を明快に伝える演出(ステージング)、動作の前触れとなる予備動作、動きの誇張などが挙げられる。Ed Hooks は、演技を「作りごとの状況で信じられるように振る舞うこと」と捉え、思考が感情と動きに先立つとして、「考えを動かせ」と説く。
なぜ効くのか
観客は、他人の体の動きから内面を推し量る。台詞で「悲しい」と言われるより、手が止まる、視線が落ちるといったしぐさから自分で読み取ったほうが、感情を自分のものとして感じやすい。Hooks は、控えめな選択や小さなしぐさのほうが強く響くことが多いとし、共感は説明ではなく感情の真実から生まれると述べる。しぐさは説明にならないぶん、余韻も残る。
やり方
- その場面で人物が何を考えているかを一文で決める
- 考えが変わる瞬間を一つ選び、そこにしぐさの変化を置く
- しぐさは一つに絞り、手・目・姿勢のどれで見せるか決める
- 動きの前に小さな予備動作(ため)を入れて、観客に予告する
- 台詞と同じ内容のしぐさは避け、台詞の裏にある気持ちを見せる
使いどころ
台詞で言えない本音、感情が変わる瞬間、言葉を交わさない場面。短い映像で人物の性格を印象付けたいときにも有効で、登場直後のしぐさ一つで人物像を伝えることができる。
やりすぎ・失敗
しぐさを大きくしすぎると、わざとらしい芝居になる。感情ごとに決まりきったポーズ(頭を抱える等)を使うと、人物の個性が消える。しぐさを重ねすぎると、どれが大事か伝わらない。
AIアニメでの使い方
fantasist.org のモーションコミックは静止画なので、しぐさは「コマ絵の選び方」と「カメラの寄せ方」で見せる。手元や目を描いたコマがあれば、そこへゆっくり寄ることで観客の注意を集める。画像生成では手が崩れやすいので、しぐさを手で見せる場合は検品で指の数と形を確かめ、崩れたコマは使わず、目線や姿勢で代える。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- Twelve basic principles of animation
演出(ステージング)、予備動作、タイミング、誇張の原則
- Acting for Animators(第5版)
思考が感情と動きに先立つ、場面は目的と障害で組むという原理
- Acting For Animators
Hooksの原理(内面から外へ、控えめな選択が効く)の要約