アニメ G-09音と声

音量のバランスと台詞の聞き取りやすさ

別名: ラウドネス、ミックスバランス

番組全体の音の大きさを基準値にそろえ、台詞が音楽や効果音に埋もれないように各要素の音量を整える。

どういう技法か

音量のバランスは、ダビング(ミックス)の工程で、台詞・音楽・効果音の大きさを整える作業である。放送では、番組ごとの音の大きさの差をなくすため、ラウドネスという聴感に近い尺度で基準値が定められている。日本のデジタルテレビ放送では ARIB TR-B32 に基づき、目標値を-24 LKFSとする運用が2012年10月から始まった。欧州の EBU R 128 は-23 LUFS、トゥルーピーク-1 dBTP を上限とする。

なぜ効くのか

人は音量差に慣れる一方で、番組や場面による急な変化には不快を感じ、音量を操作する。基準値でそろえると、視聴者は音量を触らずに済む。また、台詞は意味を読み取る必要のある音で、音楽や効果音と同じ周波数帯にぶつかると聞き取りにくくなる。Murch の言う「符号的な音」である台詞を優先し、他の音を下げることで、密度を保ったまま明瞭さを確保できる。

やり方

  1. 作品全体の目標ラウドネス(配信先の基準)を先に決める
  2. 台詞を基準に音量を決め、音楽と効果音はそれに合わせて下げる
  3. 台詞のある区間だけ音楽を自動で下げる処理(ダッキング)を使う
  4. スマートフォンのスピーカーとイヤホンの両方で聞いて確かめる
  5. 最も大きな音(爆発など)でピークが上限を超えないか測る

使いどころ

すべての音付き映像。特に小さなスピーカーで見られる配信・SNS向けでは、台詞の聞き取りやすさが最優先になる。複数の話を連続で見られるシリーズでは、話ごとの音量差をなくすことも重要である。

やりすぎ・失敗

迫力を出そうと音楽や効果音を上げすぎると、台詞が聞こえず字幕なしでは理解できなくなる。圧縮しすぎて全体を大きくすると、音の強弱がなくなり疲れる。基準値だけ合わせても、場面内の台詞の聞き取りは別に確認が必要である。

AIアニメでの使い方

fantasist.org では読み上げの音量は閲覧者の端末と音声合成に任せるため、音量の設計は「読み上げに他の音を重ねない」ことに尽きる。台本の volume は基本1のままにし、囁きなどは台詞の書き方と速さで表す。BGMや音声ファイルは付けない方針なので、ラウドネスの基準は、外部に出す動画を別に作るときの参考にとどめる。

この技法を使ったAIアニメ

まだありません。

出典

#音響#ミックス#アクセシビリティ

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