アニメ D-04作画と動き
止め絵と部分の動き(口パク・目パチ)
別名: 止め、部分動画、口パク、目パチ、クチパク
体や顔は止めたまま、口や目など一部だけを動かして芝居を成立させる技法。枚数を抑えつつ視線を集める。
どういう技法か
リミテッドアニメーションでは、顔の輪郭や体を1枚の止め絵にし、唇やまぶたなど動かす部位だけを別の素材に分けて重ねる。台詞の口の動きを口パクと呼び、日本では閉じ口・中口・開き口の3種類を切り替えて表すのが一般的と説明される。まばたきは目パチと呼ばれ、開き・半開き・閉じの数枚で表す。止め絵は、動きを止めて一枚の絵をじっくり見せる演出としても使われる。
なぜ効くのか
画面の大半が止まっていると、わずかに動く部分に目が引き寄せられる。動く部位が口や目なら、観客は自然に表情と台詞に注意を向ける。部分だけ動かす手法は、視線誘導の強化と作画コストの低減の両方の効果があるとされる。完全な静止は「絵」に見えるが、まばたき一つが入るだけで「生きている人物」として受け取られやすい。
やり方
- 台詞のあるカットは、顔と体を止め絵にし、口を別素材に分ける
- 口は閉じ・中・開きの3枚を台詞のリズムに合わせて切り替える
- 数秒に一度、目パチ(開→半→閉→半→開)を入れて静止感を消す
- 決めの瞬間は動きをすべて止め、止め絵で見せる
使いどころ
会話の場面、説明が長い場面、表情を見せたいアップ。キャラクターの決めの瞬間を一枚絵として印象づけたいとき。作画の手間を、動きが見どころになるカットへ回したいときにも使われる。
やりすぎ・失敗
口パクと台詞の長さがずれると、途端に作り物っぽく見える。目パチを一定間隔で機械的に入れると不気味になる。止め絵が続きすぎると、紙芝居のように単調になり、観客の集中が切れる。
AIアニメでの使い方
AIコミックのコマ絵は口や目を別素材に分けられないので、口パクは再現しない。代わりに、話者のアップにゆっくり寄るズームと字幕で「誰が話しているか」を示し、台本の話者名と声の高さで区別する。止め絵を見せる所ではズーム量を小さくする。将来、動画生成で口パクを作る場合は、顔の同一性が崩れやすいので短い尺に限り、元のコマ絵と見比べて確認する。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- リミテッド・アニメーション
顔を止めて部位だけ別セルで動かす手法と、視線誘導・コスト低減の効果
- 口パク(CG用語辞典)
日本のリミテッドアニメの口パクが閉じ・中あき・あきの3種という説明
- アニメ制作用語辞典
目パチを3〜4枚、止め絵を動きを止めて見せる演出とする定義