アニメ A-05企画・構成・準備
レイアウト
別名: LO、L/O、画面設計
絵コンテをもとに、1カットの構図・人物の位置・背景・カメラワークを実寸で描き起こす画面の設計図。
どういう技法か
レイアウトは、絵コンテの略図を、実際の画面の大きさで描き直した設計図である。人物の位置やポーズ、背景の描き込み範囲、パース、カメラワークの指示を含む。同じレイアウトが作画(原画)と美術(背景)の両方に渡り、完成時に人物と背景がずれずに重なる。日本では1974年のテレビシリーズで全カットにレイアウトを描く体制が本格導入されたとされ、レイアウトシステムと呼ばれる。
なぜ効くのか
作画と背景は別の人が別の場所で描くため、共通の設計図がないと重ねたときに視線の高さやパースが食い違う。レイアウトで画面を先に確定させると、演出の意図を作画前に確認でき、修正の手戻りが減り、全カットの質が揃うと説明されている。見る側は、人物が背景の床にきちんと立ち、背景の物に正しく触れていることで、画面を1つの世界として信じる。
やり方
- 絵コンテの該当カットを読み、画面の枠(フレーム)を実寸で描く
- 地平線(目の高さ)と消失点を決め、背景のパースを引く
- 人物の位置・大きさ・ポーズを背景と同じパースで置く
- PANやT.U.がある場合は、移動の始点と終点の枠を描き込む
- 演出・作画監督のチェックを受けてから原画と背景に回す
使いどころ
人物と背景を別々に作って合成するすべての画面で使う。カメラが動くカットや、人物が背景の物に触れるカットでは特に重要になる。背景の手前を人物が横切るカット、人物の足元が見えるカット、複数の人物が同じ空間にいるカットで効果が大きい。
やりすぎ・失敗
レイアウトを省くと、背景と人物の目の高さが合わず浮いて見える。枠の外まで必要な背景の範囲を描き忘れると、パンで端が切れる。逆に描き込みすぎると、作画と背景の作業時間を圧迫する。
AIアニメでの使い方
モーションコミックでは新しい絵を起こさないので、レイアウトは「コマ絵のどこを、どの大きさで切り出して見せるか」を決める作業になる。横流しをするなら、漫画の発注段階で、左右に余白のある横長のコマとして描いておく(漫画の側でも成り立つコマにする)。将来動画生成を使うなら、人物と背景のパースを一致させる指示を、参照画像と一緒に渡す必要がある。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- 映画『ゲド戦記』制作日誌(4)レイアウト(後編)
レイアウトの中身、作画と背景の両方が同じレイアウトを使う点
- レイアウトシステム
レイアウトシステムの定義、1974年の本格導入、品質を揃える効果