漫画 G-05効果線・記号・トーン
ベタとホワイト
別名: 黒ベタ、白黒の配分
黒く塗りつぶすベタと白を画面に配分して、明暗の強弱、奥行き、視線の集まる場所を作る。
どういう技法か
モノクロの漫画で、髪や服、影、夜の背景などを黒く塗りつぶす(ベタ)ことと、白地を残したり白で修正したりする(ホワイト)ことで、画面の明暗を作る技法である。黒の面積と位置の配分で、画面の重さや印象が変わる。黒が多い画面でも、残した白が効いていれば全体の釣り合いは保たれるとされる。白黒の配分は一コマだけでなく、見開き全体でも考える。
なぜ効くのか
目は明るさの差が大きい所に引きつけられる。黒の面の中に白い部分があると、その白に視線が集まり、逆に白の多い画面では黒い部分が目立つ。黒と白の配分で、どこを見てほしいかを読者に伝えられる。黒の多いページは重く暗い印象、白の多いページは軽く明るい印象を与える。黒の配分は、場面の空気と視線の集まる場所を同時に決める。
やり方
- ページ全体を縮小して見て、黒の位置が偏っていないか確かめる
- 見せたい所の周りに黒を置き、その部分を白く残す
- 髪や服の黒は人物の見分けに使い、作品を通して固定する
- 枠線や人物に重なった余分な黒はホワイトで整える
使いどころ
夜や室内の暗い場面、緊迫した場面では黒を増やす。明るい日常の場面では白を多く残す。重要な人物や物を目立たせたいときに、周りの黒を使う。ページ全体を見て、黒の偏りで重さを調整するときにも使う。
やりすぎ・失敗
黒を全体に散らすと、画面がまだらになり見にくい。黒が多すぎて人物の輪郭が埋もれると、何が描いてあるか分からない。スマホの小さい画面では細かい白抜きがつぶれやすい。
AIコミックでの使い方
AIコミックがカラーでもモノクロでも、明暗の配分は発注書の「光」の記述で決まる。見せたい人物に光を当て、背景を暗く落とすなどと明記する。吹き出しを置く場所は白や明るい色の空きにしておくと、文字が読みやすい。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- 8.ベタ塗り(マンガを描いてみよう モノクロマンガ編)
黒のベタで明暗を付け、ホワイトで重なりを整える
- 「黒ベタ」をうまく配置して魅力的に仕上げよう(『モノクロイラストテクニック』より)
黒ベタを増やしても残した白が釣り合いを保つ、白への視線誘導