仮面ライダー
- 作者
- 石ノ森章太郎
- 発表
- 1971–1973年
- 国
- 日本
- 媒体
- その他
悪の組織に改造された青年が、その体を得たまま組織と戦う特撮テレビ番組。1971年から1973年まで放送され、バッタを模した仮面とオートバイという組み合わせで、等身大の変身ヒーローの型を作った。
主役の仮面は昆虫の複眼と触角をそのまま拡大した造形で、人間の顔を模していない点に特徴がある。改造されて人間でなくなったという設定が、顔を昆虫に置き換えるという造形上の処理に直結しており、見た目の異形さが主人公の苦悩の根拠になる。敵側の怪人も同じ規則で作られ、蜘蛛・蝙蝠・蠍といった生物を一体につき一種類ずつ割り当てることで、毎回新しい相手を出しても設計方針が揺れない。ヒーローと敵が同じ製法で作られているという関係自体が、物語の主題と重なる構造を取っている。
この作品が使っている物語の型
- 正体の秘密登場人物が自分の本当の姿・出自・過去を隠して生きているテーマ。読者にだけ明かすか、最後まで隠すかで、サスペンスの種類が変わる。
- 二度目の人生一度は人生を終えたかのような大きな挫折や喪失を経て、まったく別の場所や生き方で再出発することになるプロット型。前の人生の痕跡がどこまで残るかが焦点になる。
- 敵同士利害や立場が根本的に対立するところから始まる関係性。対立の理由が正当であるほど、後に生まれる協力や信頼の重みが増す。
- 影絵で見分ける顔が見えなくても輪郭だけで誰かが分かる、という約束を物語に持ち込むモチーフ。形が名前の代わりを務めるぶん、形が狂った瞬間に人物の同一性が揺らぐ。