二度目の人生
一度は人生を終えたかのような大きな挫折や喪失を経て、まったく別の場所や生き方で再出発することになるプロット型。前の人生の痕跡がどこまで残るかが焦点になる。
一度は人生を終えたかのように感じるほどの大きな挫折や喪失を経て、まったく別の場所や生き方で再出発することになるプロット型である。転生のような超自然的な設定に限らず、破産、離婚、大病からの回復、あるいは犯した過ちの清算といった現実的な出来事によっても、人はしばしば「もう一度人生をやり直す」ような感覚を味わう。このプロット型の核心は、前の人生で得たものと失ったもののどちらが、新しい生き方にどう影響するかにある。
物語を描く上で重要なのは、前の人生を完全に切り捨てさせないことにある。新しい土地、新しい名前、新しい人間関係の中でも、前の人生で培った技術や癖、あるいは後悔がふとした瞬間に顔を出す――その痕跡の描き方が、このプロット型に厚みを与える。
型のバリエーション
- 前の人生での過ちを清算するために、新しい生き方を選ぶ型。
- 新しい生活の中で、前の人生を知る誰かと偶然再会してしまう型。
- 前の人生で得た技術や知識が、新しい生活の中で思いがけず役立つ型。
- 前の人生を隠し通そうとするが、少しずつ綻びが出てくる型。
- 二度目の人生の中で、前の人生ではできなかったことに初めて挑む型。
筋書きの例
- 会社の不正の責任を取って全てを失った人物が、名前を変えて田舎町でやり直す中、前職の経験を活かせる仕事に思いがけず出会う。
- 大病を乗り越えたことをきっかけに人生観が変わった人物が、それまでとはまったく違う職業を選び直す中で、以前の自分なら選ばなかった人間関係を築いていく。
- 破産して故郷を離れた人物が、新しい土地で静かに暮らしていたところ、かつての知人と偶然再会し、隠していた過去と向き合わざるを得なくなる。
組み合わせやすい題材
プロット型の「引っ越し・新生活」「二重生活」と特に相性がよい。テーマの「正体の秘密」と重ねると、新しい人生を隠し通せるかどうかという緊張感が加わる。