海底二万里
Vingt mille lieues sous les mers
- 作者
- ジュール・ヴェルヌ
- 発表
- 1870年
- 国
- フランス
- 媒体
- 小説
謎の海の怪物の正体である潜水艦ノーチラス号に収容された博物学者アロナクスらが、謎めいたネモ船長とともに世界の海を巡る冒険小説。科学的空想と冒険を融合させたSFの父ヴェルヌの代表作。
1869年から1870年にかけて発表された。当時まだ実用化の途上だった潜水艦を、電力で動く自給自足の海中世界として細部まで設計し、技術的空想に実在感を与える方法でSFの書き方を確立した。文明を憎み海に生きるネモ船長の正体と過去は最後まで明かされず、その謎が単なる海中見聞録を悲劇の陰影を持つ物語に変えている。海底の散歩、巨大イカとの戦いなどの場面は、冒険物語の共有財産となった。
この作品が使っている物語の型
- 正体の秘密登場人物が自分の本当の姿・出自・過去を隠して生きているテーマ。読者にだけ明かすか、最後まで隠すかで、サスペンスの種類が変わる。
- 地図目的地や隠された場所へ向かう道筋を示すモチーフ。地図の不完全さや古さが、旅の困難と手がかりの解釈という二重の面白さを生む。