アニメ J-04媒体と見やすさ
光の点滅への配慮
別名: 光感受性発作対策、パカパカ対策、フラッシュの規制
激しい光の点滅や色の切り替え、細かい縞模様を避け、光感受性発作の危険を減らす制作上のルール。
どういう技法か
光感受性発作は、点滅する光や規則的な模様などで引き起こされる発作である。日本では1997年のテレビアニメ放送をきっかけに、NHKと民放連が1998年に「アニメーション等の映像手法に関するガイドライン」を作成し、点滅は原則として1秒に3回を超えない、鮮やかな赤の点滅には特に注意する、縞や渦巻きなどの規則的な模様が画面の大部分を占めないようにする、などを定めた。Web では WCAG 2.3.1 が、1秒に3回を超える点滅を原則として禁じている。
なぜ効くのか
一部の人は、特定の頻度の点滅や強い明暗の変化で脳が過剰に反応し、発作を起こすことがある。WCAG では、明るさの変化が一定以上で、視野の一定面積(目安として341×256ピクセル)を超える点滅を危険とみなす。英国の指針も、輝度差や画面の25%を超える面積、飽和した赤への切り替えを危険要素に挙げ、指針内でも5秒を超える連続は危険になりうるとしている。
やり方
- 点滅や明滅は、1秒に3回を超えないように抑える
- 画面全体の白黒反転や、強い明暗の切り替えを連続させない
- 鮮やかな赤の点滅や、赤との切り替えを避ける
- 縞・渦巻き・同心円などの規則的な模様を画面の大部分に使わない
- 完成後に点滅検査のツールや目視のコマ送りで確認する
使いどころ
爆発、雷、魔法、カメラのフラッシュ、場面転換の白飛ばしなど、光の演出を使うすべての場面。テレビ放送や配信の審査に出す作品だけでなく、Web やSNSで公開する映像でも同じ配慮が求められる。
やりすぎ・失敗
迫力を出そうとして、白と黒の反転や赤の点滅を連続させるのは危険である。短いカットの高速な切り替えも、明暗差が大きいと点滅と同じ効果になる。ガイドラインを満たしても、長く続く点滅は避ける。
AIアニメでの使い方
fantasist.org のモーションコミックでは、フェードの速さに注意する。白や黒へのフェードを1秒に何度も繰り返さない、明暗差の大きいコマを短い尺で交互に切り替えない。画像生成で作ったコマに細かい縞模様や強い赤の光がある場合、それを速いパンで流すと点滅に近い効果になるので、ゆっくり動かす。完成動画はコマ送りで点検する。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- アニメーション等の映像手法に関するガイドライン
点滅は毎秒3回を超えない、赤の点滅、規則的パターンへの注意
- Understanding Success Criterion 2.3.1: Three Flashes or Below Threshold
1秒に3回を超える点滅の禁止と、面積・赤色の閾値
- ITC Guidance Note for Licensees on Flashing Images and Regular Patterns in Television
輝度差20cd/m²、画面の25%、赤への遷移、5秒超の連続への注意
- Harding test
点滅・パターンの自動検査と、1997年以降の日本での導入