アニメ H-08芝居・演技
コメディとシリアスのテンポ
別名: 緩急、コミックタイミング
笑いの場面は短く速いカットと的確な間で、重い場面は長めのカットと沈黙で、場面ごとにテンポを変える技法。
どういう技法か
テンポとは、カットの長さ、台詞の速さ、間の取り方などで決まる場面の速さである。コメディでは、台詞の抑揚・リズム・速さ・間で笑いを導くことをコミックタイミングと呼び、速い掛け合いは慌ただしく可笑しい雰囲気を生むとされる。シリアスな場面では、カットを長めにし、沈黙や遅い動きで重さを出すのが一般的である。一作品の中で両者を切り替えることで緩急が生まれる。
なぜ効くのか
観客は、場面の速さから感情の種類を読み取る。速いテンポは軽さや興奮、遅いテンポは重さや内省として受け取られやすい。笑いは期待の裏切りから生まれるため、期待を作る間と、それを裏切るタイミングの精度が効き方を左右する。緩急があると、観客は変化に注意を向け続けるので、長い作品でも集中が保たれる。テンポの変化自体が、場面の区切りを観客に知らせる合図にもなる。
やり方
- 場面ごとに「軽い/重い」を決め、カットの平均の長さを変える
- ギャグは前振り→間→落ち→反応の順に組み、落ちは短く切る
- シリアスはカットを長めにし、台詞の前後に沈黙を置く
- コメディからシリアスへ移る時は、一度引きや無音で区切る
- 通しで見て、同じテンポが続く区間に変化を入れる
使いどころ
日常とドラマが混ざる作品、短尺のコメディ、クライマックス前の息抜き。短い作品でも緩急の対比は効く。シリーズでは、各話の中で軽い場面と重い場面の配置を決めておくと、全体の起伏が作りやすい。
やりすぎ・失敗
シリアスの直後にギャグを入れると、感情が台無しになることがある。コメディの落ちの後に長く引っ張ると、笑いが冷める。全編を速くすると、観客は疲れて内容を追えなくなる。
AIアニメでの使い方
fantasist.org のモーションコミックでは、テンポはカット尺と読み上げの速さで作る。コメディ区間はカットを1〜2秒に詰め、寄りを速めにし、読み上げの速さ(rate)を少し上げる。シリアス区間はカットを4〜6秒にし、ゆっくりした寄りと空白を使い、rate を下げる。ただし端末ごとに読み上げの速さが違うので、字幕の表示時間を基準に尺を決める。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- Comic timing
間(ビート)とテンポが笑いの効き方を左右する
- Reaction shot
反応のカットは観客に受け止め方の手がかりを与える
- Twelve basic principles of animation
演出(ステージング)、予備動作、タイミング、誇張の原則