アニメ D-02作画と動き
タイミングとスペーシング(ツメ・タメ)
別名: ツメ、タメ、先ヅメ、後ヅメ、timing、spacing
絵を何コマ見せるか(タイミング)と、絵と絵の間隔(スペーシング)を調整し、速さと重さを表す技法。
どういう技法か
タイミングは一つの動きに何コマかけるか、スペーシングは中割りの絵同士をどれだけ離すかを指す。間隔が狭いと遅く、広いと速く見える。日本の現場では、中割りの位置を片側に寄せる指示をツメと呼び、原画に目盛り状の図(タイミングチャート)で描く。均等割り、動き出しを詰める先ヅメ、止まり際を詰める後ヅメ、両側を詰める両ヅメがある。動きの前に溜めを作って一気に動かす表現をタメと呼ぶことも多い。
なぜ効くのか
人の目は、位置の変化の大きさから速さを、速さの変化から重さや力を読み取る。同じ距離を同じ枚数で動かしても、間隔を偏らせるだけで、軽く弾む動きにも重く踏ん張る動きにもなる。速い区間と遅い区間の差をはっきりさせると、動きに強弱が生まれる。コマ数が少ない場合ほど、ツメの付け方で印象が大きく変わる。
やり方
- 動きの中で一番速い区間と止まる区間を先に決める
- 止まり際・動き出しに絵を寄せる(ツメる)区間を原画の横に図で指示する
- 大きな動作の直前は数コマ止めて溜め、次の数コマで一気に動かす
- 速い区間は絵を減らし、流線やブレ表現で間を補う
使いどころ
パンチや跳躍など力の入る動作、重い物を持ち上げる動作、キャラの性格を動きで見せたい場面。軽快さと重さの対比を作りたいとき、少ない枚数でも動きに強弱をつけたいときに有効である。
やりすぎ・失敗
全部を均等割りにすると動きが平板になる。逆にツメを極端にしすぎると、途中の絵が見えずに瞬間移動したように感じる。溜めを毎回入れると間延びし、会話や展開のテンポが落ちる。
AIアニメでの使い方
モーションコミックでは、パンやズームのイージング(加減速)がそのままスペーシングになる。寄りの最後だけ減速させて止める、重要な台詞の直前に0.5〜1秒の静止を置くなど、動きの速さの偏りで重みを出す。台本(narration.ja.json)も、溜めの位置に間を空けて読み上げを合わせる。動画生成を使う場合は等速でぬるぬる動きがちなので、速度変化を指示するか後で速度を編集する。
この技法を使ったAIアニメ
まだありません。
出典
- 動画 (アニメ制作)
均等割り・先詰め・後詰め・両詰めとツメ(タイミングチャート)の説明
- 12 Principles of Animation
間隔が狭いと遅く広いと速いというスペーシングの説明
- The Animator's Survival Kit
タイミングとスペーシングを基礎として体系化した教本