世界観
世界観 ― 王都の社交界と、河港の商会
魔法の無い王国。貴族の家は爵位ではなく信用で回っており、信用は社交界の噂が作る。離縁した女は実家に戻るが、持参金と自分が持ち込んだ権利は取り戻せる。舞台は王都の社交界と、河港の商会街。
魔法は無い。あるのは噂、証文、そして河の船。
国
- リンデル王国。大陸の北、大河の河口にある交易国。王都ヴェルンと、河港の商会街
- 貴族の家を支えているのは爵位ではなく信用。信用があれば商会が金を貸し、無ければ貸さない
- 信用を作るのも壊すのも社交界の噂。だから夫人たちの茶会は、実質的な信用調査の場
離縁の決まり
- 離縁状は双方が判を押して成立する。夫の一存では成立しない
- 離縁した女は持参金を持ち帰る。婚姻中に自分の名で結んだ契約も、自分のものとして持ち帰れる
- これがこの物語の法の穴。アデルは十年かけて、自分の名で小さな契約を積んできた
社交界
- 季節は年に二度。春の茶会と秋の夜会
- 「悪女」の称号は非公式だが、付くと招待が減り、代わりに誰も本気で警戒しなくなる(すでに嫌われているので、これ以上落ちようがないと見られる)
- 噂の出所は三つ。侍女、仕立て屋、そして貸金業者
商会街
- 河港に十二の商会。うち三つが王家の御用達
- アルデール商会(アデルの実家)は塩と麻を扱っていたが、先代の死後に傾いた
- 商会の証文は三通作る。売主、買主、そして商会組合。組合の控えは誰でも閲覧できる