登場人物
登場人物 ― アデルと、彼女を悪女と呼んだ人たち
主人公は元侯爵夫人アデル・アルデール(32)。悪女と呼ばれて十年、一度も否定しなかった。元夫の侯爵、元夫の愛人、実家の弟、商会の老番頭、そして敵か味方か分からない貸金業者。全員18歳以上。
全員18歳以上。
主人公 ― アデル・アルデール 32歳
- 立場: 元・ヴェルンハイム侯爵夫人。旧姓に戻った
- 評判: 社交界で十年、悪女と呼ばれた。使用人を泣かせる、夫の縁者を追い出す、夜会で人を吊るし上げる。全部やった。全部、理由があってやった
- 性格: 静か。怒らない。声を荒らげたところを誰も見たことがない
- 武器: 嘘をつかない。本当のことしか言わない。それでも誰も信じないので、結果として何を言っても差し支えない
- 弱点: 説明をしない。だから誤解される。誤解されたままの方が動きやすいので、直さない
- 持ち物: 婚姻中に自分の名で結んだ契約の写し、四十七通
- 口癖: 「そう聞こえたなら、そうなのでしょう」
主要人物(第1巻)
| 名 | 年齢 | 立場 | 声 | アデルとの関係 | 初登場 |
|---|---|---|---|---|---|
| ヴェルンハイム侯 | 38 | 元夫。温厚で誠実と評判 | 丁寧。責めない。だから逃げ道が無い | 離縁の相手。彼が善人であることが、この物語を難しくしている | 第1話 |
| リゼット | 24 | 侯爵の再婚相手になる女性 | 明るい。悪気がない | アデルを悪女だと信じている。第1巻で最初に思い込みが崩れる人 | 第1話 |
| クレイ・アルデール | 27 | アデルの弟。商会の当代 | 早口。数字に弱い。姉が怖い | 商会を傾けた張本人。だが悪人ではない | 第2話 |
| 老番頭ゴダール | 60代 | アルデール商会の番頭。先代からの奉公人 | 無口。帳面を閉じる音で返事をする | 十年間、アデルに商会の帳面を送り続けていた | 第2話 |
| ヴィナ | 41 | 貸金業者。女。河港でいちばん情報が早い | 品がない。正直 | 敵か味方か最後まで分からない。金の話しかしない | 第3話 |
| 侍女頭マルタ | 50代 | 侯爵家の侍女頭 | 慇懃 | 悪女の噂を流していた一人。理由がある | 第5話 |
まだ名前の無い人物
- 先代アルデール(アデルと弟の父)。故人。傾きの原因を作った
- 侯爵家の長兄。故人。アデルが嫁いだ当時の当主