アニメ B-08カメラとショット

ダッチアングル

別名: 斜め構図、カント、オブリーク

カメラを横に傾け、水平線を斜めにする構図。不安や混乱、狂気など心理の揺らぎを伝える。

どういう技法か

ダッチアングルは、カメラを光軸まわりに傾け、画面の水平線や垂直線が斜めになるように撮る構図である。名称はドイツ語の Deutsch が訛ったものとする説があるが、確定していない。ドイツ表現主義の映画では、狂気や混乱の描写に多用された。のちにヒッチコックらも用いたとされる。英語ではカントやオブリーク・アングルとも呼ばれる。映像の文法の中では、使えば必ず目立つ強い技法の1つである。

なぜ効くのか

人は画面の水平・垂直を無意識の基準にして安定を感じる。それが傾くと、頭を傾けたときのような違和感や落ち着かなさが生じる。この知覚のずれを、人物の不安、状況の異常さ、価値観が揺らぐ瞬間に重ねると、説明なしに心理を伝えられる。安定した水平の画面の中に1カットだけ傾いた画面があると、それ自体が場面の異常を知らせる合図になる。

やり方

  1. 傾ける理由(不安・異常・混乱)を一言で決めてから使う
  2. 傾きの角度を決め、同じ場面の中では揃える
  3. ここぞという数カットだけに使い、前後は水平に戻す
  4. 傾いた画面の中でも、視線の行き先となる被写体ははっきり見せる

使いどころ

悪夢や錯乱、事件の発覚、敵の異様さの提示など、画面の「正常」を崩したい瞬間に使う。作品全体で使う回数をあらかじめ決めておくと、効き目を保てる。事件の前後で傾きを変え、正常と異常の差を見せる使い方もある。

やりすぎ・失敗

理由のない多用は、効果がないばかりか作り手の未熟さとして批判される。映画評論家が乱用を皮肉った例が知られる。長く続けると見る側が疲れる。傾きの向きがカットごとにばらばらだと、ただ乱雑に見える。

AIアニメでの使い方

モーションコミックでは、コマ絵を回転させて傾けることで再現できるが、四隅が欠けるので回転と同時にわずかに拡大して隠す。画像生成の段階で傾いた構図を発注すると人物が崩れやすいので、水平の絵を後から傾ける方が安全である。

この技法を使ったAIアニメ

まだありません。

出典

#アングル#不安#心理

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