漫画 G-07効果線・記号・トーン
カケアミ・ハッチング
別名: カケアミ、縄かけ、ハッチング
細い線を重ねて網の目を作り、手描きの線だけで影や濃淡、不安な空気を表す技法である。
どういう技法か
細い平行線を描き、その上に向きを変えた線を重ねて網の目のような模様を作る技法である。線を一方向だけに並べるものをハッチング、重ねて網にするものをカケアミと呼ぶ。線を重ねる回数で濃さが変わり、一方向から四方向まで段階がある。曲線に沿わせた縄かけという応用もある。影や背景の濃淡のほか、不安や混乱を表す「もや」の効果にも使われる。
なぜ効くのか
線の重なりの密度で明るさが変わるので、トーンを使わず手描きの線だけで階調が作れる。手で描いた線の揺らぎは、均一なトーンよりざらついた質感を与え、場面に緊張や不安の気分を足す。人物の輪郭線より細い線で描けば、主役を邪魔せずに背景の濃淡が付く。線の方向や密度の変化で、光の当たり方や物の丸みも表現できる。
やり方
- 小さな四角い区画に線を並べる単位を、少しずつ敷き詰めていく
- 一つの区画の中で、線の長さ・間隔・太さを一定にそろえる
- 濃くしたい所だけ、向きを変えた線を重ねる
- 線は人物の輪郭線より細くして主役を邪魔しない
使いどころ
影の濃淡、古びた質感、夜や嵐などの荒れた空気、人物の不安や動揺を背景で示したい場面に使う。トーンを使わずにペン一本で濃淡を付けたいとき、手描きの温かみや荒々しさを出したいときにも使う。筆致の揃いが画面の品位を左右する。
やりすぎ・失敗
線の太さや間隔がばらつくと汚く見える。人物の上に濃くかけると表情が見えなくなる。スマホの縮小表示では細かい線がつぶれて灰色のむらに見えることがある。時間がかかる技法なので、効果の大きい場所に絞る。
AIコミックでの使い方
生成AIに細かいカケアミを描かせると線が乱れやすい。発注書では「背景に細い線のざらついた影」など効果の意図を書き、細部の均一さは求めない。心理的なもやは合成用の素材として別に用意し、layout JSONで範囲を指定して重ねる方法もある。
この技法を使ったAIコミック
まだありません。
出典
- 「カケアミ」ってどう描けばいいの?
カケアミの段階(一〜四方向)と線をそろえる描き方
- マンガの心情表現の演出をマスター!効果トーンテクニック
カケアミを使ったもやの効果で、不安や混乱を表す