漫画 D-02構図・カメラ

寄りと引きのリズム

別名: アップとロングの緩急

アップ(寄り)とロング(引き)を交互に配置して、画面に呼吸を作り、単調さを防ぐ組み立て方。

どういう技法か

個々のコマのサイズではなく、コマの並びとしてサイズをどう変化させるかを設計する技法である。場面の頭で引いて場所を見せ、会話で寄り、感情の山でさらに寄り、区切りでまた引く、という波を作る。新人向けの演出講座では、大事な瞬間をまわりより明らかに大きく描くこと、会話が続く場面では表情の変化や小さなカット、背景だけのコマを挟んでリズムを作ることが勧められている。

なぜ効くのか

同じ距離の画が続くと、読者は変化を感じ取れず情報が平板に流れる。サイズが変わると読者は「何かが変わった」と感じ、注意を立て直す。寄りの後の引きは緊張を解き、引きの後の寄りは焦点を絞る。変化の幅がそのまま感情の振れ幅として読まれるため、クライマックスの前に意図的に引いておくと、寄った瞬間の強さが増す。

やり方

  1. ネームの各コマに「引/中/寄」の記号を振り、並びを見て波になっているか確かめる
  2. 場面の頭は引き、区切りの最後も引きで閉じる
  3. 感情の山の直前に一度引いて、山のコマで大きく寄る
  4. 会話が長いときは背景だけのコマや手元のカットを挟む

使いどころ

会話が続く場面、盛り上がりに向けて緊張を積み上げる場面、場面転換の前後。1ページ単位だけでなく、話全体でも引きと寄りの配分を見直すとよい。強弱の配分は一場面ごとに設計する。

やりすぎ・失敗

機械的に交互にすると、かえってリズムが一定になり読者に読まれてしまう。寄りを連発して感情の山が全部同じ高さになるのも失敗である。変化は物語の感情の動きに合わせる。

AIコミックでの使い方

発注書の段階で、全15コマ前後にショットサイズの並び(例:引・中・寄・寄・引…)を先に一覧化してから1コマずつ書くと偏りに気付ける。layout JSON では寄りのコマを小さく、山の寄りだけを大きく取り、コマの大小でもリズムを付ける。

この技法を使ったAIコミック

出典

#構図#リズム#緩急#ネーム

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