伏線表
伏線表 ― 第七層の素材と、最初の申請書
第七層の素材が何に使われているか、十二年前の最初の申請書に誰の名前があるか、黒木が潜行検査に落ちた本当の理由。第1話で置く十本と回収先。全部先の筋。
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第七層の素材の正体(読者には第12話で半分、第2巻で全部)
第七層の素材は、ダンジョンを塞ぐ材料として使われている。国は十二年前から、穴を閉じる実験を続けている。公表しないのは、閉じられると分かれば産業が崩れ、探索者一万人の仕事が消えるから。
つまり国は、産業を維持するために閉じられることを隠している。安西はそれを知っていて、隠す側にいる。彼女も苦しい。
最初の申請書(第1巻の山)
十二年前、東雲ダンジョンに最初に入域申請を出したのは、当時二十二歳の武田の娘。彼女は第七層で行方不明になり、いまも「未帰還」のまま。武田が再任用でこの課にいる理由はそれ。
黒木が潜行適性の検査に落ちたのは体質ではなく、申請を出しに来た彼女を止められなかった十二年前の記録を、自分で差し止めたから(適性ではなく、処分としての不可)。黒木はそれを誰にも言っていない。
第1話で置くもの
| No | 伏線 | 置く話 | 回収する話 |
|---|---|---|---|
| 1 | 第七層の申請が今週だけで十二件。多い | 1 | 5(商社が買い集めている)→ 12(国の実験) |
| 2 | 黒木は潜行適性に落ちている | 1 | 10(落ちた理由が適性ではない) |
| 3 | 武田がほとんど喋らない | 2 | 9(娘のこと)→ 12(最初の申請書) |
| 4 | 掲示板に「東雲の窓口」の話題 | 1 | 6(黒木だけが知らない)→ 11(探索者たちが黒木を庇う) |
| 5 | 詩織の差戻しが毎回同じ箇所 | 1 | 4(読めていないのではなく、教わっていない) |
| 6 | 課長が二年で異動する | 1 | 8(守れない。黒木が一人で受ける) |
| 7 | 新人・岸が書類を綴じ間違える | 1 | 7(その間違いが、十二年前の綴じ込みを見つける) |
| 8 | ベンが家族の話をしない | 3 | 9(第七層で相棒を亡くしている) |
| 9 | 三國が「第七層は買い取り価格が別枠」と漏らす | 5 | 12(買っているのは商社ではなく国) |
| 10 | 黒木が窓口に立った分数を数えている | 1 | 12(十二年分を合計する。最後の一行) |
長期の到達点(読者には見せない)
- 第2巻: 閉じられると知った探索者たちの動揺。黒木は隠す側にも暴く側にも付かず、書類を整える
- 第3巻: 未帰還者の扱いを制度として作る。黒木は課長にならない。窓口に立ち続ける
- 最終的な問い: 続けるために隠すことは、守ることなのか