三国志演義
- 作者
- 羅貫中(伝)
- 発表
- 1522年
- 国
- 中国
- 媒体
- 小説
後漢末の乱世から三国の鼎立、晋による統一までを、劉備・関羽・張飛の結義や諸葛亮の智謀を軸に描く長編歴史小説。史書『三国志』を基に講談の蓄積を集成したもので、現存最古のまとまった刊本は1522年。
作者は羅貫中に帰されるが確定しておらず、成立は14世紀頃、現存する最古の完本は1522年の刊本である。正史の骨格に民間説話の血肉を与え、史実七分・虚構三分と評される配合で歴史を物語に変換した手法は、歴史小説というジャンルの東アジアにおける規範となった。義兄弟の誓い、三顧の礼、赤壁の戦いなど、ここで定着した場面や人物像は、日本の小説・漫画・ゲームにも繰り返し翻案され続けている。
この作品が使っている物語の型
- ライバル同じ分野・同じ舞台で競い合う対等な関係性。敵ではなく、認め合っているからこそ負けたくないという感情が、独特の緊張と敬意を生む。
- 秘密の同盟表向きは対立、あるいは無関係を装いながら、裏で手を組む人物たちを描くプロット型。同盟が露見する緊張と、露見した後の関係の変化がどちらも読みどころになる。
- 語られなかった歴史近しい相手にすら明かされなかった過去が、何かをきっかけに明らかになっていく主題。語らなかった理由そのものが人物像の核心に関わる。