バーバパパ
Barbapapa
- 作者
- アネット・チゾン、タラス・テイラー
- 発表
- 1970年
- 国
- フランス
- 媒体
- その他
地面から生まれたピンク色の生き物バーバパパが、自在に姿を変えながら家族を持ち、暮らしていく絵本シリーズ。夫婦である二人の作者によって作られ、多くの言語に翻訳された。
主人公は輪郭が一定しない不定形の存在として設計されており、家や船や道具など必要なものに体を変えることで話が進む。形が変わっても同一人物と分かるのは色と目鼻の配置が保たれるためで、識別の負荷を形状ではなく色に全面的に預ける構成になっている。七人の子どもにはそれぞれ別の色と、その色に対応する関心が割り当てられており、家族全員を色の一覧として提示できる。形が自由であるほど色による識別が効くという関係が、この設計の骨格になっている。
この作品が使っている物語の型
- 家族の再定義血縁や戸籍だけでは説明できない結びつきを、家族と呼んでよいのかを問い直すテーマ。既存の家族観からこぼれ落ちる関係に名前を与える試みを描く。
- 人間と人ならざるもの妖・精霊・付喪神など、人ではない存在と人間との間に結ばれる関係性。種としての違いを都合よく消さず、異質さを保ったまま心を通わせられるかが書きどころになる。
- その人物の色ひとつの色をひとりの人物に結びつけ、色が現れるだけで気配を語らせるモチーフ。色を譲る・失う・他人が纏うことが、そのまま関係の変化になる。
- 族に共通する形同じ族に属する者が一箇所を必ず共有しているという設定。共通点を先に立てておくからこそ、そこから外れた個体の意味が際立つ。