竹取物語
- 作者
- 作者未詳
- 発表
- 900年
- 国
- 日本
- 媒体
- 小説
竹の中から見出されたかぐや姫が、貴公子たちの求婚を難題で退け、帝の想いも受けぬまま月へ帰る物語。成立年・作者ともに不詳だが、9世紀末から10世紀頃の成立とされ、現存する日本最古の物語とされる。
「物語の出で来はじめの祖」と源氏物語の中で呼ばれた、日本の物語文学の出発点にあたる作品である(成立年は不詳で、ここでは通説に従い10世紀初頭前後としている)。人でない者が人の世で育ち、愛されながらも最後は元の世界へ帰るという構造は、異類婚姻譚・貴種流離譚の型の源流であり、求婚者への難題という挿話形式も後世に広く受け継がれた。地上の富も権力も届かない存在を描くことで、人の世の限界を照らす作りになっている。
この作品が使っている物語の型
- 人間と人ならざるもの妖・精霊・付喪神など、人ではない存在と人間との間に結ばれる関係性。種としての違いを都合よく消さず、異質さを保ったまま心を通わせられるかが書きどころになる。
- 身分違い立場・階級・世界の違う二者が惹かれ合うテーマ。障害が外側(周囲の反対)にあるか内側(本人の引け目)にあるかで、物語の温度が大きく変わる。