サマーウォーズ
- 作者
- 細田守
- 発表
- 2009年
- 国
- 日本
- 媒体
- 映画
数学が得意な高校生・健二が、憧れの先輩の婚約者のふりをするため長野の旧家の大家族に招かれた夏、仮想空間OZの暴走による世界的危機に一族総出で立ち向かうアニメ映画。家族と情報社会を結んだ娯楽作。
2009年に公開された。世界規模のサイバー危機という外側の物語と、曾祖母を中心にした田舎の大家族の夏という内側の物語を、花札の勝負で結び合わせる構成が鮮やかで、最新のネット社会と最も古風な共同体を対立させずに描いた点が本作の発明である。仮想空間OZのポップな美術と、縁側の生活描写の対比も効いており、婚約者のふりという嘘から始まった主人公が家族の一員として認められていく過程が物語の芯を通す。
この作品が使っている物語の型
- 偽装関係(契約結婚・偽恋人)何らかの事情で恋人や夫婦を「演じる」ところから始まるプロット型。演技だったはずの関係にいつ本物の感情が滲み出すかを見極める設計が肝になる。
- 家族の再定義血縁や戸籍だけでは説明できない結びつきを、家族と呼んでよいのかを問い直すテーマ。既存の家族観からこぼれ落ちる関係に名前を与える試みを描く。
- 時間との闘い残された時間が限られている状況で、成すべきことを成そうとする人物を描くテーマ。時限の理由が具体的であるほど、一分一秒の重みが読者に伝わる。