各話プロット
各話プロット ― 第1巻 全12皿の起承転結
第1巻12話の起承転結。一話に一皿、皿の名前が題。スープ、黒パン、干し肉、塩、卵、薬草茶、焼き菓子、鍋、魚、酒、粥、王の皿。街が少しずつ変わり、王都の影が一歩ずつ近づく。先の筋が全部書いてある。
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一話の構造は「小さな困りごと → 一皿 → 味で見抜く → 街が少し変わる → 王都の影が一歩近づく」。
第1話 スープ(公開済み)
- 起 追放。裏門。銅貨八枚。街道を五日
- 承 グレンモア。二頭の牛亭。マーサ。三日煮た骨と蕪のスープ。「王宮の人間だね」
- 転 屋台。最初の客ダン。黒パンの粉に白土。皿の底に沈む白い層
- 結 ハンスの証言。三つの環の紋。「明日、製粉所に行く。舌が要る」
第2話 黒パン
- 起 朝、ダンと製粉所へ。ゲルトは「袋の数は合っている」
- 承 リゼは袋の中身を量る。箕と水で土を分ける。分けられる、が手間がかかる
- 転 ハンスが石臼の前に立ち、四十年で初めて主に逆らう。混ぜ物の無い粉で、リゼがパンを焼く
- 結 街に本物のパンが戻る。ゲルトは王都の男の名を言わない。夜、荷馬車が来なかった
第3話 干し肉
- 起 冬支度。宿が傷んだ肉を掴まされた
- 承 行商人ピート登場。軽薄。「姐さん、それ王都で売ったら十倍だよ」
- 転 塩と煙。リゼの干し肉。傷んだ肉の仕入れ元をピートが割る
- 結 仕入れの筋ができる。ピートが王都で聞いた噂を落とす。「舌の利く女を探している奴がいる」
第4話 塩
- 起 塩の値が跳ねる。屋台の塩が尽きる
- 承 密売の塩。偽塩(石灰混じり)。舌で分かる苦味
- 転 ダンと組んで塩商を追い詰める。皿の底の見せ方をもう一度
- 結 塩の値が戻る。苦味の記憶が残る
第5話 卵
- 起 屋台に行列。真似する店が出る。パン屋の息子
- 承 リゼは怒らない。裏で鳴いている鶏の卵で、真似できない一皿
- 転 逆に教える。街の食が底上げされる
- 結 パン屋の息子に名前が付く。行列が街全体に散る
第6話 薬草茶
- 起 街に熱病。薬は無い
- 承 リゼの舌が、効く草と効かない草を分ける。試膳官の技が医療に転じる
- 転 薬草茶を屋台で配る。ダン「その舌は、危ない」
- 結 熱病が引く。街がリゼを頼り始める
第7話 焼き菓子
- 起 王都から視察。宰相派の役人。襟に三つの環
- 承 リゼは名を伏せて、屋台を休む。マーサの宿で菓子を焼く
- 転 役人が味で「王宮の味」に気づく。「この菓子は、誰が」
- 結 役人は帰る。だが手帳に何か書いた
第8話 鍋
- 起 衛兵隊の慰労。大鍋
- 承 ダンの過去。三年前、痩せた兵糧で隊の兵が倒れた。以来、夜の荷馬車を見ている
- 転 リゼの追放の理由が半分明かされる。もう一人の試膳官も半年前に追われた。銅貨八枚は王の指図
- 結 「王は、あなたを信じていた」。マーサが「河の魚の味が変わった」と漏らす
第9話 魚
- 起 河の魚に異変。味に金気
- 承 上流の鉱山。同じ荷馬車。宰相派の利権が辺境に伸びていた
- 転 軍用粉の混ぜ物は辺境全域。軍の兵糧が痩せている
- 結 領主の館から招待状。毒見役として
第10話 酒
- 起 領主の宴。リゼは毒見役として席に着く
- 承 酒に、杏の種の苦味。同じ毒、同じ手
- 転 二度目の濡れ衣を、今度は防ぐ。皿の底に沈む見せ方を宴の席で
- 結 盛った男の袖口に三つの環。領主が青ざめる
第11話 粥
- 起 領主が倒れる(毒ではなく心労)
- 承 リゼの粥。マーサがかつて領主の館の台所にいたと分かる
- 転 領主がリゼの後ろ盾になる決意。「わしの名で、王都に言う」
- 結 王都から、召喚状
第12話 王の皿
- 起 召喚状を持ってきたのは、銅貨八枚を届けた男
- 承 追放者を王都へ呼び戻す動きと、宰相派の妨害。軍が粉を疑い始めた
- 転 リゼは行くと決める。ダン「……行くのか」「一皿、作りに行く」
- 結 屋台の鍋をマーサに預ける。「食べてから言って」を、召喚状の男に