サイコ
Psycho
- 作者
- アルフレッド・ヒッチコック
- 発表
- 1960年
- 国
- アメリカ
- 媒体
- 映画
金を持ち逃げした女マリオンが、雨の夜にたどり着いたモーテルで青年ノーマン・ベイツと出会う。主人公の突然の退場とシャワー室の場面で観客の予断を打ち砕いた、サスペンス映画史の分水嶺。
1960年に公開された。物語の主人公と思わせた人物を中盤で退場させる構成は、観客との暗黙の契約を意図的に破壊するもので、以後のサスペンスにおける予測不能性の基準を作った。細かなカットを畳みかけるシャワー室の編集は映像文法の教材となり、モーテルの母子をめぐる真相は、二重人格・猟奇ものの原型として無数の後続を生んだ。公開時の入場制限などの興行手法も含め、恐怖の演出を産業として変えた作品である。
この作品が使っている物語の型
- 二重生活表の顔と裏の顔、あるいは二つの場所・二つの名前を同時に生きる人物を描くテーマ。切り替えの瞬間そのものを見せ場にできるかが設計の鍵になる。
- 正体の秘密登場人物が自分の本当の姿・出自・過去を隠して生きているテーマ。読者にだけ明かすか、最後まで隠すかで、サスペンスの種類が変わる。