男はつらいよ
- 作者
- 山田洋次
- 発表
- 1969年
- 国
- 日本
- 媒体
- 映画
テキ屋稼業の風来坊・車寅次郎が、葛飾柴又の団子屋の家族のもとへふらりと帰り、旅先で出会うマドンナに恋しては破れる人情喜劇。渥美清主演で1969年から続いた、世界有数の長寿映画シリーズ。
第1作は1969年に公開され、渥美清の逝去まで48作、その後の特別編を含め50作が作られた。帰郷と騒動と失恋と旅立ちという同じ円環を繰り返す構成は、変わらないことそのものを価値にした稀有な設計であり、四季の日本各地を巡る旅の記録としての側面も持つ。家には収まれないが家族を誰より思う寅さんの人物像は、共同体と自由の間で揺れる日本人の自画像として愛され、国民的シリーズの代名詞となった。
この作品が使っている物語の型
- 都会と故郷出て行った土地と戻る土地の間で揺れる人物を描くテーマ。都会を成功、故郷を停滞と単純に対置せず、両方に別々の重力があることを描くと物語が立体的になる。
- 見知らぬ親切利害のない赤の他人から差し出された、名も告げない小さな親切が人物の人生に長く残り続ける様を描くテーマ。返しようのない恩をどう受け止めるかが核になる。