アルプスの少女ハイジ
- 作者
- 高畑勲
- 発表
- 1974年
- 国
- 日本
- 媒体
- アニメ
スイスの山小屋で祖父と暮らす少女ハイジの日々と、都会フランクフルトでの生活、車椅子の少女クララとの友情を描くテレビアニメ。ヨハンナ・シュピリの原作小説を、生活描写の積み重ねで再構築した名作。
1974年に放送された。事件よりも、チーズが炉で溶ける様子や干し草のベッドといった生活の細部を丹念に描くことで、視聴者に土地での暮らしそのものを体験させる方法を取り、日本のテレビアニメに生活描写という武器を持ち込んだ。演出の高畑勲、場面設定の宮崎駿ら後のスタジオジブリの中核が参加しており、実地ロケハンに基づく舞台作りを含め、その後の日本アニメの制作手法の源流の一つとなった。世界各国でも放送され愛され続けている。
この作品が使っている物語の型
- 祖父母と孫親子とは違う一世代分の距離があるからこそ成立する、甘やかしと敬意が同居する関係性。祖父母の人生の記憶に孫が触れることで、物語に世代を超えた奥行きが生まれる。
- 都会と故郷出て行った土地と戻る土地の間で揺れる人物を描くテーマ。都会を成功、故郷を停滞と単純に対置せず、両方に別々の重力があることを描くと物語が立体的になる。
- 見知らぬ親切利害のない赤の他人から差し出された、名も告げない小さな親切が人物の人生に長く残り続ける様を描くテーマ。返しようのない恩をどう受け止めるかが核になる。