枕草子
- 作者
- 清少納言
- 発表
- 1001年
- 国
- 日本
- 媒体
- その他
一条天皇の中宮定子に仕えた作者が、宮廷生活の見聞、四季の美、ものづくしの列挙を約三百段に書き留めた随筆。成立は1001年頃とされ、源氏物語と並ぶ平安文学の双璧として位置づけられる。
1001年頃に一応の成立を見たとされる。春は明け方がよいと断ずる冒頭に象徴されるとおり、美を主観の断言として提示する文体を持ち、感受性そのものを作品の主役にした点で画期的だった。定子の家が政治的に没落していく時期に書かれながら、宮廷の輝かしい瞬間だけを選んで書き留めており、失われゆくものを記憶の中で保存する文学としての側面が近年は重視されている。「をかし」の美学の源泉とされる。
この作品が使っている物語の型
- 記憶覚えていること・忘れること・思い出し方そのものを主題にするテーマ。記憶の欠落や改変を扱う場合、何が「真実」かを最後にどう定めるかが設計の核になる。
- 桜満開から散るまでの短い期間に限定された花というモチーフ。出会いや別れの季節と重なりやすく、美しさと儚さが表裏一体である点を活かすと定型に陥りにくい。