聲の形
- 作者
- 大今良時
- 発表
- 2013–2014年
- 国
- 日本
- 媒体
- 漫画
小学生の頃、耳の聞こえない転校生・西宮硝子をいじめた石田将也が、高校生になって彼女に会いに行き、償いと再生の道を探る物語。いじめの加害と障害を正面から扱い、映画化とともに広く読まれた。
2013年から2014年にかけて連載された。いじめの被害者ではなく加害者の側を主人公に置き、償いが自己満足に転落する危うさまで含めて描いた点が誠実で、単純な和解の物語になることを最後まで拒んでいる。手話という伝達の手段が二人の関係の再出発の言語になる構成、周囲の人間それぞれの加担と傍観の描き分けも精密である。障害を題材への配慮の対象ではなく、関係の物語の中心に据えた代表作となった。
この作品が使っている物語の型
- 償い過去に誰かを傷つけた人物が、その埋め合わせのために行動するテーマ。許しを得ることをゴールにせず、償う行為そのものに意味を持たせられるかが鍵になる。
- 言葉が通じない共通の言語を持たない二人が、それでも意思を通わせようとする過程を描くテーマ。言葉に頼れない分、行動や表情が雄弁になる点に焦点がある。